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「こいつはセクシー女優だと見下してほしかった」戸田真琴が語る、デビューの理由と引退の真相

 2016年にセクシー女優としてデビューした戸田真琴。文筆家、映画監督などさまざまな分野でクリエイティビティーを発揮した彼女が、今年1月に引退。そして、5月27日に自身初の私小説『そっちにいかないで』(太田出版)を上梓した。小学生、中学生、高校生と幼少期の記憶から、セクシー女優としてデビューから引退を決めるまでが描かれている。業界でも“異能な人”と評される彼女はなぜ、男性経験が一切ないまま性産業に飛び込んだのか。インタビューで振り返る。

男性経験“ゼロ”のままデビュー

――まず、2016年デビュー時は“男性経験なし”が話題でした。本当に経験はなかったのでしょうか? 戸田真琴(以下、戸田) もう100回以上は聞かれていますが、はい、本当にそうです。何回言っても「ウソでしょ?」って言われるんですけど(笑)。「作品で処女を捨てるなんて、そんな!」みたいな大げさな、同情っぽい反応をされることもありましたし、周りの反応から「なにかとんでもないものを失ったのでは」と思わされることもありましたが、今ではフラットに、「だから何だよ!」って思います。私は自分で選んだわけで、被害者ではないし、人生の一部として受け入れています。 ――それが面接時に発覚したんですね。 戸田 最初は隠そうとしていました。とにかくマイナスなことだと思っていたので。バレずにいけないかなぁ……、ダメだ、質問される単語が全部わからない、バレた!って(笑)。最初に「経験人数は何人?」みたいに聞かれて、「えっ、分かんないです」って答えたら、「すごいね、覚えてないくらいなんだ」みたいに言われて(笑)。男性経験のないままデビューでよかったなと思うのは全然性経験がない男性や、彼女がいたことないにすごくコンプレックスに感じてる男性とかが、ファンイベントなどで怖がらずに話しかけてくれる。「自分もです」って話してくれたり。やっぱり性経験が少ない人にとっては、性経験が豊富な人って怖く見えちゃう。 ――そもそも、なぜ、セクシー女優に? 戸田 誤解を生むかもしれませんが、シンプルに、人類を救いたかった。みんなに幸せに生きて欲しくて。私も家庭環境がよくなくてすごく大変でしたが、周りにはずっと脆くて、ずっと壊れそうで、ずっとしんどそうな人達がいた。自分のことをこの世で一番下だと思っている人には、輝かしい場所にいる人の言葉は届かない。伝えたいことがあるけれど、私はそれをある意味、彼らが「見下せる」場所から言う必要があると思った。 ――見下す? 戸田 私、心が頑丈なんです。自分だけ心が折れない、自分だけが助かるみたいなことが多かった。それ故に、ほかの“脆い人達”に負い目みたいなものがずっとありました。人より強く賢く生まれたら、そうではない人のために尽くさないとバランスが悪い。みんなが苦しそうなのは、私の力が足りないから……という意識すらありました。今は、それは私のせいではないし、私にそこまでできる力はないとわかっている。ただの思い上がりです。でも、当時の私は本当に思っていました。
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「こいつはセクシー女優だし」と見下してほしかった
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