47歳の元パチプロに「その後の人生」を聞いてみた。“15年間無職”という現実に気付くまで
朝から晩までパチンコやパチスロを打ち、勝ち金で生活をするパチプロ。20代ならまだしも、30代、40代となるにつれ、世間の風当たりの強さに足を洗う者も多い。気ままな稼業の代名詞とも言われる彼らは、一体どんな人生を歩んでいるのだろうか。
今回は前回に引き続き、元パチプロの中山健介さん(仮名・47歳)が歩んできた壮絶な人生の後編をお届けする。
パチプロネットワークを構築したり、治験のバイトをしたりと、さまざまな経験をしていた中山さん。こういった気軽な生活を32歳くらいまで送っていたが、あるとき出張で東京に来たお兄さんから「そろそろちゃんとしろよ」と言われて実家に帰ることを決心する。
「もう、いい加減パチスロ打って生活していくのも限界かなぁって思ってたから、思い切って地元に帰ったんだ。でも、履歴書出してもバイトすらダメ。当たり前なんだけど、高校中退してから15年近く“無職”だったもんね(苦笑)。そしたら、地元のツレから『屋台を手伝ってくれないか』って言われて、テキ屋のお手伝いするようになったの。当時はまだ今ほど反社とかうるさくなかったから、休みになるといろんなお祭りに出かけて、朝から夕方まで焼きそば作ったり、たこ焼き焼いてた」
このテキ屋稼業が中山さんには居心地がよく、すっかり馴染んでしまったという。
「若いコたちからはパチプロさんって呼ばれたり、会長も何かと目を掛けてくれた。やっと落ち着いたなぁって思ったんだけど、今度は暴排条例に絡んで仕事が激減しちゃったんだよ。テキ屋なんてヤクザと紙一重で、元ヤクザのヤツとか現役もいたりするし、そもそもどっかの組の傘下だったりするしね。それでオレがいたグループも『今年からはちょっと……』って」
その後、中山さんはテキ屋を辞め、工場の期間工として地元の工場だけでなく、全国の工場を転々とする日々を送ることとなる。
「期間工も長く続けられないし、どうしようかなぁって思ってたときにテキ屋時代に知り合った人から一緒に事業をやろうって持ちかけられたの。その人は別のテキ屋グループだったんだけど、屋台で売ってるお面とか安いおもちゃの指輪とかブレスレットとかを扱ってたんだ。それで、その事業ってのが、そのルートを使ってファンシーグッズを作って売るっていうんだ」
そしてその人物から見せられたものは、ウンチをモチーフにしたキーホルダーなどのグッズだった。
「今考えると、そんなもん絶対にダメって思うんだけど、その人の話が妙にうまくてさ。『まず、これを女子高生にタダで配って話題を作って、Twitter(当時)に上げてもらって話題になれば、全国放送のテレビに出ることある』なんて、そんなもん絶対にうまく行くワケないんだけど、なんかうまくいくと思っちゃったんだよね」
もちろん、うまくいくはずもなく、出資したなけなしの200万円はウンチグッズとともに消えていった。
地元に戻るも仕事はなし
キャラクターグッズで一攫千金を目論むも…
グルメ、カルチャー、ギャンブルまで、面白いと思ったらとことん突っ走って取材するフットワークの軽さが売り。業界紙、週刊誌を経て、気がつけば今に至る40代ライター
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