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「座っているだけで動悸がして汗が止まらない…」男性更年期障害と診断された52‌歳。訪れるのは女性だけではない

些細なことに対してイライラしてしまう

本当に怖い[男の更年期障害]

注射でのホルモン補充療法と並行し、塗り薬2種類(上と左)の塗布や、漢方「桂枝加竜骨牡蠣湯」の服用を継続中

 異常はメンタルにも表れた。本来は凪のように穏やかな性格の科野さんだが、不安定になることが増えたという。 「家族がドアを閉める音がシャクに障ったり、些細なことで不機嫌になっていた。明らかに普段と違う様子に、『イライラしてどうしたの?』と妻から心配されました」  循環器科や脳ドック、心療内科などあらゆる医療機関を転々とし、メンズヘルス外来で男性更年期障害と診断されたのは’22年の11月だった。 「ある朝、会社へ行ったら動悸が強まり、このまま倒れてしまうと思った。限界を感じ、休職することにしました」

更年期障害になるのは女性だけではない

 男性更年期障害の診断書を手に上司に説明すると「女性がなるものじゃないの?」と驚かれたという。当初は2週間の休職予定だったが、職場復帰できるまで症状が改善するまで2か月かかった。 「日本では男性の更年期障害はまだメジャーな病気ではないため治療方針があやふやなクリニックが多い。そもそも知らない医師も大勢います。最初に更年期と診断されてから信頼できる医師と出会うまで1か月以上かかりました」  現在は寛解したものの、体調の安定を目指し、徹底したセルフケアに取り組んでいる。 取材・文/週刊SPA!編集部 撮影/杉原洋平 写真/ロストコーナー(PIXTA)
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