老後の孤独死を免れるためには「40代から50代がラストチャンス」
―[[中年ぼっち]の正しい楽しみ方]―
独身、離婚、孤独死への不安。漠然とした闇を一切感じさせず、「ぼっちライフ」を謳歌している中年たちがいる。なぜ孤独でも楽しく過ごせるのか? 実際のケースをもとに、中年を迎えたときに、隣に誰もおらずとも寂寥感にとらわれずにすむ方法を模索した。
◆最低限の友人はぼっちの老後の“ライフライン”
「今はぼっちを楽しんでいても、老後を考えると最低限の友人づくりは必須」と警鐘を鳴らすのは、社会福祉学者の結城康博氏。
「高齢者の孤独死は7割が男性。そもそも女性に比べて生活力に乏しく、コミュニケーション能力も低い。年を取るとさらに他者との交流が苦手になり自分の世界に閉じこもってしまいがち。今は楽しくても、10年、20年と年齢を重ねれば体も弱り、今と同じ健康状態でいられるとは限りません。最悪の場合、『人と関わりたくない』という理由で福祉サービスをすべて拒否して社会から完全に孤立したり、“無気力老人”へと陥る例もあります。人間関係が億劫でも、最低限自分を気にかけてくれる友人は、老後の孤独死を免れるための“ライフライン”なのです」
ライフラインづくりは、40代から50代がラストチャンスだという。
「コミュニケーション能力は訓練しないと向上しないので、定年後にいざ友人をつくろうとしても付け焼き刃ではどうにもならない。深い話ができる友人は一朝一夕ではつくれません。他人が苦手ならば、兄弟や甥や姪など身内とコンスタントに連絡を取り、自分を気にかけてくれる家族を大切に」
気ままなぼっち生活を続けたいなら、親族との連絡だけは維持しておいたほうがよさそうだ。
【結城康博氏】
淑徳大学社会福祉学部教授(社会福祉士、介護福祉士、ケアマネジャー)。近著に老後のためにも必読な『孤独死のリアル』(講談社)
取材・文/青山由佳
― [中年ぼっち]の正しい楽しみ方【7】 ―
『孤独死のリアル』 孤独死はもはや身近な問題 |
この特集の前回記事
【関連キーワードから記事を探す】
「どんなピンチでも謝罪が上手な男性」に実は共通している5つの特徴
「恐怖心でデートを早く終わらせたかった」結婚を諦めかけた元引きこもり38歳男性…結婚相談所で必死に婚活した“意外な結末”
女性から信頼される男性が「よく使う5つの言葉」と「絶対に使わない5つの言葉」
「友達がいない」「こだわりが強い」結婚できなかった37歳男性、それでも“親友のような妻”と出会えたワケ
女性から好かれる男性の特徴「笑顔は最強の武器」「優しさは目元から伝わる」知らないと損をする“4つのポイント”
高層マンション住まいで必要な「災害リスク」への対処法
40代で下流老人としての未来が確定しつつある人たち
40代で「こじらせ中年」にならないための対処法
“孤独力”を身に付け、より豊かな人生を歩む
老後の孤独死を免れるためには「40代から50代がラストチャンス」
特殊清掃員が明かす、“孤独死”現場に共通している3つの特徴
特殊清掃員がみた「認知症患者のゴミ屋敷」“ならでは”の特徴。「孤独死現場よりもひどい」実情とは
特殊清掃員が明かす「冬のお風呂で突然死」の壮絶現場。“ヒートショックのリスクが高い家”には共通点が
「もう生きてたくない」セルフネグレクトに陥った35歳女性の胸中。親には「産まなきゃよかった」と言われ…
特殊清掃人が見た“若者の孤独死”凄惨現場…「ウチは一切関係ない!」と清掃費用を拒む遺族も
12月3日から「障害者週間」。障害者雇用の現場から見えた経営の難しさと企業の挑戦
人気セクシー女優らがAV新法改正に涙の訴え!「やめたくない」「声を挙げてもいいですよね?!」
『レジリエンスの時代 再野生化する地球で、人類が生き抜くための大転換』 著者のジェレミー・リフキンさんに聞く
20世紀最大の哲学書、ハイデガー『存在と時間』を今読み解く意義とは?
ひろゆきが「日本の学校では競争を勝ち抜く子どもが育たない」と断じるワケ