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ビッグダディ「生まれ変われるなら変わりたい」。過去との決別宣言

林下清志氏『痛快!ビッグダディ』シリーズの放送で一躍、日本一有名な大家族の父となったビッグダディ。その後、タレントに転身し5回目の結婚、離婚、さらには火事を起こすなど一般人からは到底理解できない生き方をしてきた男が過去と決別すべく、「さらば、ビッグダディ」なる本を上梓した。  この本では頑固でワガママな“ビッグダディ”が世間の批判を真摯に受け止め、持論を展開。「さらば」というタイトルが付いているのも気になるが、過去と決別するとは一体どういうことなのか。著者のビッグダディこと、林下清志氏に話を聞いた。 「編集部から『過去と決別し、新しく生まれ変わるために読者と真っ向勝負してみませんか?』と言われたとき、俺は『臨むところだ』と思った。確かに『痛快! ビッグダディ』では自分の生き様を貫く姿を全国にさらけ出し、世間からは相当偏屈だと思われただろうな。だが、俺が常に期待しているのは、自分がブレること。人生において、これほど新鮮な経験はないわけだから」  だが、テレビで見るビッグダディは結婚、子育てをはじめ、さまざまなシーンで頑固なほどの“俺”を通す男。そんな彼が生まれ変わることなどできるのだろうか。 「例えばだが、自分以外信じられないこの俺が、涙を流しながら足下にすがり、生涯ついて行くことを決心する宗教に出会えたとしたら、どんなに面白いことか。幸か不幸か、俺はまだそのような経験にお目にかかったことはない。だから、そんな俺の考え方を揺さぶる批判と出会い、俺の持論を論破する意見に出会えるかと思い『さらば~』というタイトルをつけ、世間との乱取りを始めたわけだ」  本の中では「離婚と結婚を5回も繰り返すなんて考えが浅い」「娘をグラビア出演させること何を考えているんだ」「タレント活動するダディは面白くない」など辛辣な意見に、ダディ自身が回答している。また、新たに生まれ変わるために多摩川河川敷に住むホームレスや破産した元ネオヒルズ族の与沢翼氏、学生時代の大先輩である武藤敬司氏。そして、最後にはロンドンブーツ1号2号の田村淳氏とも対談したという。 「俺は今年で50歳になるが、“50歳”を人生の一つの大きな区切りとしてきた。それまでに死ぬつもりで精いっぱい生きてきたからだ。その節目に歯に衣着せぬ容赦ない言葉を読者から浴びせられ、また俺とは違う人生を歩んできた人たちと話せたことは、いい経験になったと思う。それらを経て、俺という人間が変わったのかどうかも含め、本を最後まで読んでもらえればわかるだろう」  世間のさまざまな厳しい意見は、我が道をいくビッグダディを変えることができるのか。また「ビッグダディ」とはいったい何だったのか。賛否両論の男が綴った本に、その答えがあるのかもしれない。 <取材・文/日刊SPA!編集部 撮影/山田耕司>
さらば、ビッグダディ

読者とのやり取りを収録した一冊!

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