子育てするのに「天国な街・地獄な街」ランキング ――ママ友関係が酷いのは? NPOがあると要注意?
タワマンが林立する再開発エリアに、メディアで話題の人気スポット……。憧れの街も実情は「ヤバかった」なんてことも。そこで、首都圏の「ヤバい街」を徹底調査。ジャンル別にランキング化して紹介していく!
待機児童問題が一向に解決されない中でも、「子育てがしやすい街」はある。
地域の子育て支援事業に取り組む矢郷恵子氏によると、子育て世代にとって「地獄」な街がわかれば、自ずと「天国」な街は説明できるという。
「一つは環七のような幹線道路に面している場所。交通量の多い場所はベビーカーの移動が大変で、夜間も救急車の音がうるさくて落ち着いて子供を寝かせられません。2つ目は子育て支援NPOのような団体が近年立ち上がっている場所。そのような団体が生まれるということは、子育て支援がまだまだ不十分であることを示しています。3つ目は生活レベルの格差から生まれるママ同士の不毛なマウンティングがある場所。ママ同士の人間関係はストレスの要因になりますから」
こうした要素を踏まえた結果、世田谷区の三軒茶屋が地獄な街1位(下記参照)となった。同エリアは、子育て支援のNPO活動が盛んな街として知られる。
「三軒茶屋は共働き子持ち世代には不向きです。保育園も病院も少なく、夜中に子供の体調が急に悪くなっても受け入れ先が見つからないことも」(不動産コンサルタントのA氏)
さらに田園都市線は20年後には利用者が20%増加するという国交省の予測データもあり(※)、通勤ラッシュの過酷度は増しそうだ。
一方、天国な街1位に輝いたのは江東区の東陽町。
3年前に豊洲から引っ越した男性に話を聞いた。
「木場公園やスーパーなど子育て環境が整っており物価も安く、豊洲のような不毛なマウンティングもありません。幼稚園にはミャンマー人や10代のママなどさまざまな人を見かけるので、世間体を気にせず過ごせています。大手町への東西線通勤もギリギリ耐えられますね」(33歳・大手町勤務)
続く天国の街2位は北千住。
「駅前に400mで48台という日本一防犯カメラ密度の高い商店街があり、治安の悪いイメージは払拭。駅周辺のバリアフリー化も進んでいます」と、不動産コンサルタントの長嶋修氏も太鼓判を押す。今や、足立区だからと避けるのはもったいない!
<子育て世代に天国な街ランキング>
1位 東陽町
都心からほど近いうえ、大型スーパーがあり生活コストも抑えられる。外国人が住んでいたり住人は多様だが、そうした環境で子育てしたい人は満足できるはず
2位 北千住
「給食を改善して子供の肥満率を減らしたりと、子育てに力を入れている区の取り組みも評判がいい。足立区でも北千住とその周辺は雰囲気が違います」(長嶋氏)
3位 千歳烏山
待機児童などのイメージも強い世田谷だが、入居者同士のコミュニティに入りやすく、緑豊かで魅力的な新しい物件が多いことなどが要因になってランクイン
4位 流山
「人口の急増は確かに問題ですが、駅近の保育ステーションや送迎サービスを整えた環境はあまりなく、共働き世帯には相変わらずオススメです」(長嶋氏)
5位 座間市
自然豊かな環境が魅力。有名建築家が小田急所有の古い団地を再生、子育て施設などが入るリノベ団地「ホシノタニ団地」も人気を博している
<子育て世代に地獄な街ランキング>
1位 三軒茶屋
在住歴2年の三軒茶屋住人は「茶沢通りは自転車が多く、道が狭くて小さな子供を一人で歩かせるのには危険を感じる」と証言。三宿通り、玉川通りも通る上、全体的に手狭
2位 豊洲
「子供同士がぶつかるとどっちが悪いか大人が検証する。どっちでもいいよ……」と元豊洲住人。ららぽーとで映画を観て、「フードストアあおき」で買い物するのが休日の定番
3位 代官山
「旦那は社長が前提。会社の内容や規模を知りたがるママが多い。直接質問されることもあれば、ネットで検索して会社名を調べる人も」(代官山在住歴5年の主婦)
4位 柏市郊外
昔のベッドタウンはどこも厳しいが柏の公示地価の下落率は全国1位。「駅近マンションはこの10年ほど上がり続けてますが、駅から離れるほど下落率が激しい」(長嶋氏)
5位 高円寺
中央線カルチャーを代表する街のひとつだが、道が狭くて死角が多く、風俗店も散見されるため、子育てママたちにしてみたら何かと心配な街
※国土交通省「東京都市圏における鉄道沿線の動向と東武伊勢崎線沿線地域の予測・分析」
― 首都圏[ヤバい街]ランキング ―
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