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ゴルフ松山英樹「入れたくない動き」を取り入れて復調

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第238回
ゴルフ

※写真はイメージです

 ゴルフの松山英樹選手は2020年11月に出場したヒューストンオープンで優勝争いに食い込み2位になりました。数年間優勝から遠ざかっている松山選手はこの結果について、雑誌『週刊ゴルフダイジェスト』のインタビューで、「思い切って新しいことを試せたのがよかった」と振り返っています。  彼が新しいことを試したのは「スイング」についてです。具体的にどんな動きを取り入れたのかは「言えません」と濁していますが、その動きを取り入れたきっかけについては明かしています。そのきっかけとは、目澤秀憲コーチです。

新コーチの助言とは?

 目澤コーチは日本では数少ない、ゴルフコーチング認定資格「TPI LEVEL3」取得者で、2019年のアクサレディスで初優勝した河本結選手のコーチでもあります。  松山選手と目澤コーチはもともと面識がなく、ヒューストンオープンのひと月前に開催されたCJカップの練習で初めて対面しました。このとき目澤コーチは「どういうスイングにしたいのか?」と松山選手に尋ね、ある「動き」を提案しました。  この提案について松山選手は「自分が忘れていたことを指摘されたのがよかった」と話しています。その後も二人はオンラインでやり取りを続けた結果、松山選手はヒューストンオープンで好成績を収め、目澤コーチはチーム松山から打診を受けて、コーチ就任が決まりました。

人の影響が自分の信念をつくる

 人間が何かを成し遂げる時は信念の力が働いています。そして、その信念には必ず「人物の影響」があります。誰かの言動に心を揺さぶられて、その時に考えたことが自分の信念になるのです。  また、信念は一度持てば終わりではなく、メンテナンスを必要とします。自分が心を揺さぶられた体験も、その体験から生まれた信念も、時間とともに印象が薄れていくものだからです。そして、その忘れてしまった体験と信念を思い出すにも、「人物の影響」を必要とします。松山選手の体験はこれに当てはまります。  松山選手は目澤コーチの指摘について、「それまでにも試したことはあったが、自分では入れたくない動きだった」と話しています。そのいれたくなかった動きを採用したのは、目澤コーチに影響を受けたからです。ゴルフのスイングは運動学や物理学から合理的な動きが選択できると考えがちですが、実際はそこまで単純ではありません。
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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