企業社長や役員クラス、一流ビジネスマンの社交場ともいえる銀座。しかし、“一見さんお断り”の会員制が多く、取材拒否の店も少なくない。イチ記者が経費で高級店を飲み歩けるわけもなく、謎のベールに包まれている。
先日、手がかりを探すべく、日本水商売協会が主催する銀座の交流パーティに潜入を試みた。そこでひと際目を引く美人ママと出会ったのだ。実は彼女、現役タレントでもあるのだが、ある「思い」に感銘を受け、粘り強く交渉した結果、今回の取材が実現した。
在籍するスタッフたちは、夢を追いかける現役の芸能人
見番通りの雑居ビル3階。会員制だけに、入り口にはインターホンがある。やや緊張しながら鳴らすと、ゆっくりと扉が開いた。
「いらっしゃいませ」
今回訪れたのは「銀座FIGHT CLUB」だ。同名の映画をモチーフにした店内には、本物のサンドバッグが吊り下げられている。
同店で働くスタッフは、なんと全員が芸能人なのである。切り盛りするママの名前は、東森美和さん。自身もタレントで実業家の顔をもつ28歳だ。実は、子役として多いときに10本のCMに出演していたというママ。同店を始めたことには深い理由があった──。美人ママが店を開いた深すぎる理由とは?
「私は8歳の頃から芸能界にいます。20年、身をもって厳しさも痛感してきました。収入が安定せず、急な撮影でバイトを休んでクビになるなど、苦労している仲間の姿も多く見てきました。だから、夢をもつ若者たちを応援し、支えてあげられる場所を自分でつくりたいと思って」
「実際にはフリーターと同じなのでバイトでたくさん稼がないといけない一方で、シフト調整が大変でした。ここで働き始めて本当に助かっています」
芸能界の仕事は、急にオーディションや撮影が入ることが多く、普通のアルバイトとの両立に悩む人も少なくないという。しかし、同店では芸能界の仕事が優先、突然店を休んだり、やめたりしてもいっこうに構わないという。
「この世界は、やっぱり波があるから。成功して店を出ていくのが一番だけど、何かあったらいつでも戻ってきてほしい」(ママ)
そして、「みんなの実家になりたい」と強く話したのだった。
そんな思いに触れ、彼女たちの力になりたいと心が震えた記者。読者の中にも訪れて“推したい”と思った人もいるはずだ。入店できないものかダメもとで頼み込んでみると、好感触を得た。「スタッフの芸能の仕事につながればと思うので、メディアや業界関係者は大歓迎。一般の方は、名刺2枚と顔写真付きの身分証明書をご用意ください」(同)
ママが面談のうえ、“気分次第”で許されるかもしれないとのこと。そう、ここには何よりも厳しいルールがあるというのだ。
「ママは絶対!」(一同)
住:東京都中央区銀座8-7-20 イセキビル3F
電:03-6263-8787
営:20:00~翌4:00
休:日・祝
料:チャージ1500円、予算目安5000円~上限ナシ ※税サ別
より詳しい情報はホームページからチェック(https://www.fight-club-ginza.com/)
撮影/長谷英史
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マエザワ エロ本出版社出身、元ギャル男雑誌編集者。無類の外国人好き。趣味は「夜の国際交流」
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