飲んで猫助け!? 大森の日本酒バルで女子アナのつくる酒と肴に酔う

 先日、大田区大森までサウナ目的に足を運んだマエザワです。凝り固まった心身をサウナでととのえた後は、渇いた喉を潤しておいしいご飯が食べたくなる。そこで先輩記者に電話をかけ、大森でオススメの店はないものかと相談してみると、「女子アナの店があるよ」とのこと。アナウンサーと言えば、テレビの向こう側の存在。それは週刊誌の記者である僕にとっても、読者の皆様と同様。これまで生で接したことはなかったのだ。

 そんな“高嶺の花”のアナウンサーに会える店があるというならば、行かない理由など何ひとつ見つからない。詳しい場所を聞けば、駅の東口から徒歩4分。グーグルマップに住所を入力すると……なんと、先ほどととのったサウナのほぼ目の前にあったのだ!

憧れの“女子アナ”に誰でも会いに行ける!

NHKを経て、現在はフリーアナウンサーの藤井舞さんがオーナーを務める。“猫店長”のちゅうちゃんを目当てに通う常連客も多いとか

 今回訪れたのは「ねことふじい」という店。昼はカフェ、夜は日本酒バルとして営業している。扉を開けようとすると、入り口付近に座っていた猫と目が合った。人間に慣れているらしく、まったく逃げようともしない。

「この子、猫店長のちゅうちゃんって言うんです」

 微笑みながら声をかけてきた美女。一瞬でその人がアナウンサーだと理解した。彼女の名前は藤井舞さん。店内には、猫をモチーフにしたインテリアが並び、猫に対して並々ならぬこだわりがあることは明らかだった。同店がオープンしたのは昨年の5月だという。

「猫のためになることがしたかったのですが、保護活動や募金となると、普通の人にはハードルが高い。そこで、もともと私がお酒好きだったこともあり、誰でも気軽に“酔って猫助けができる”日本酒バルをつくったんです」

お酒一杯ごとに10円が保護猫団体に寄付される。ゆで卵は1個100円〜で販売し全額を寄付する

 全国各地の日本酒を約30種用意し、お酒を一杯飲むごとに10円が保護団体に寄付されるという。開店以来、集まった猫募金の合計は約35万円。僕も協力したいと、ぐびっとお酒を飲み干した。次は、おいしいご飯が食べたくなる。

現在独身、花嫁修業を兼ねた手料理に舌鼓!

 オススメのメニューを聞けば、カレーと豚汁だというので注文すると、オーナーにもかかわらず、自ら厨房に立つ藤井さん。

藤井さんが自ら厨房に立ち、腕を振るうことも珍しくないそうだ。現在独身で「花嫁修業を兼ねている」という手料理が食べられる!

「じつは、私の花嫁修業も兼ねているんです(笑)。豚汁は藤井家の味で、母から教わりました。味噌を使わないのが特徴です」

日によって猫の表情が変わるにゃんカレー980円(カフェタイム780円)と、味噌を使わず素材の味を生かしたふじいの豚汁680円

 実食してみれば、そうは思えないほど味がしっかりしている。続いて、かわいらしい猫を模したカレーだ。大きめの野菜がゴロゴロと入っており、食べ応えバツグン。サウナ飯と言えばカレーを挙げる人も多いだろうが、まさにうってつけなのである。

 ともあれ、本物のアナウンサーが目の前で楽しそうに働く姿は、見ているだけで幸せな気分になる。今後の展開を聞くと……。

「今度は“歌って猫助けができるをコンセプトにしたカラオケができる店をつくるつもりです。4月中に大森でオープンさせられたらいいなと考えています」

 癒やしを求めた夜、当初はサウナのために赴いた大森だったが、穴場を見つけた気分。今後は僕の黄金コースに決まりだ。

【ねことふじい】
住:東京都大田区大森北1-36-9 1F
電:03-6450-0506
営:カフェ12:00〜17:00(火木土日のみ営業)、バル19:00〜24:00
休:日(カフェは営業)
料:日本酒一合飲み切り各900円ほか、おつまみも充実。
Twitter:@necotofujii
Instagram:@necotofujii
Facebook:ねことふじい

撮影/長谷英史

マエザワ エロ本出版社出身、元ギャル男雑誌編集者。無類の外国人好き。趣味は「夜の国際交流」
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