男、男、メイド、男、メイド、巫女、軍服……秋葉原の中央通りは自粛以前と同じくらいの人口密度。さまざまな衣装を着た女のコたちが一定の距離を保ち、顔を覗き込むように満面の笑みでチラシを手渡してくる。いい年したおじさんには少し気恥ずかしく、つい裏通りを足早に歩いてしまう……。
疲れたあなたは当院へ。可愛いナースが癒やします
ラーメン店の店頭メニューに目を奪われていると、2人組のカラフルな衣装を着た女のコが微笑みかけてきた。
「新規オープンのナースコンカフェなんですけど、癒やされていきませんか?」。メイド服にはピンとこないが、ナース帽には目がない俺。足先から頭までしげしげと2人を見やる。「最近、あちこちガタがきちゃってさ」と与太を飛ばし、促されるままに雑居ビルのエレベーターに乗り込んだ。
扉が開くや飛び込んできたのは白衣姿の女性と診療所のような看板。白衣の女性は内勤さんのよう。女性に案内され、心電図を模したネオン管が妖しく光るカウンターに座る。カウンターのなかでは、色とりどりのナース服を着た女のコたちが、ドリンクを作ったりと忙しい。
アルコールの効用で患者のメンタルは高揚「ここは、日々不安やストレスを抱えた患者様に向けて、アルコール療法を用いた癒やしの治療を行っている医院です」
「飲み薬」と称したアルコール類は飲み放題だと言う。様子見にと緑茶ハイを頼むと、ビーカーに入れて供された。先っちょからすするように飲むと、確かにアルコールの味がするが、あまり酒を飲んだ気にならないのが不思議だ。
オプションは劇薬、メンタル疲れの特効薬!意を決してもう少し強いアルコール治療を所望する。
「実は、名物のお注射があるんですけど、一本打っときますか?」
と満面の笑みのひなたちゃんからの申し出に動揺する俺。聞けばテキーラが入った注射器で、ナースからの点滴もあるが、患者からの“逆投与”もあるという。もろ手を上げて逆投与を選択した俺。可愛い顔を間近に見つつお注射。いやが応でも気分が上がってくる。
辺りを見回すと、いつの間にか患者が増え、診察待ちもできてている。ナースの数も多く、さまざまなタイプの女のコがいる。「そんな目移り気味の患者様に特効薬がありますよ~!」
アルコールのお代わりを持ってきたぷぃちゃんが胸元のリボンをそっと開けると、疲れ目を一気に解消させるような「眼福の光景」が。震える手元を抑えながら、深い谷間にチップカードを挿入する。
飲み薬が効いたのか、ナースの癒やしのせいか夢見心地に。治療はその後も長引いている……。【あるこほりっく】
住:東京都千代田区外神田4-4-7 MTビル8F
電:080-4615-9858
営:16~24時
休:なし
料:40分3000円~(生ビール・サワー・ハイボール等飲み放題)
●詳しい情報はTwitter(@alcoholic_akiba)
撮影/渡辺秀之
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苫米地 某実話誌で裏風俗潜入記者として足掛け5年。新天地でヌキを封印。好きなタイプは人妻
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