’80年代アイドル、橋幸夫、そしてクレイジーキャッツをイメージした賑やかなオープニング曲――大ヒットのNHK連続テレビ小説『あまちゃん』の魅力の一つにあげられるのが、懐かしの昭和歌謡をモチーフにしているところ。「当時はこんな曲が流行っておりました」という宮本信子のナレーションに合わせて’80年代アイドルソングの映像が流れるたびに、音楽番組に夢中だった10代の頃を思い出して琴線がかき鳴らされる。
てなわけで今宵は、『あまちゃん』的な昭和歌謡の世界を満喫できる、夜の名店に足を運んでみた。
昭和のヒット曲をギャルが歌い上げる
まず向かったのが荻窪の“昭和歌謡と乙女”のバー「桃色吐息」。カウンター越しに接客してくれたのは、けいと、ななせ、らんの3人娘(平均22歳)。行きつけの若いスナック嬢が、浜崎あゆみと倖田來未しか歌わないことに辟易としていたスギナミ。「おいおい、こんな見た目だけキャンディーズな小娘たちに昭和の歌がわかるのかよ?」と訝しみながらマイクを渡すが、久保田早紀、中森明菜、石川さゆりをしっとりと歌い上げられ、「じぇ!」を連発。潮騒のメモリーズもそうだが、若いコが歌謡曲を歌う姿には、なぜか親しみがわいてしまう。「9月のテーマ曲は加山雄三と高橋真梨子です。2曲歌い通せばボトル無料なので、挑戦してみてくださいね」(ゆうきママ)
幸せだなぁ、僕は君といるときが一番~♪などとオッサンの下心全開で女のコにアピール。「ギャルと楽しむ昭和歌謡」の良さを再確認しつつ、店をあとにした。
【荻窪「桃色吐息」】東京都杉並区上荻1-17-7 第5田丸ビル3F
電:03-3220-7990
営:19時~ラスト
休:日
料:チャージ1000円(お通し付き。女性は500円)
純和風ポップをモチーフにした、レトロな内観。アットホームなガールズバー
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スギナミ 東京都生まれ。主な出没地域は中野、高田馬場の激安スナック。特技は「すぐに折れる心」
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