第二十九夜【前編】

おしろいの香り漂う向島の花街で
芸妓(げいこ)遊びをすれば粋な男になれる!


【担当記者:テキサス】

 キャバクラでバカ騒ぎした翌日の気だるさに、三十路間近を感じながら、二度寝する。そう言えば、三十路までには粋でイナセな伊達男になりたい、と願っていたことを二度寝の心地よい夢現で思い出したテキサスです。

 そこで今回は、粋な男にのみ許された「芸妓遊び」を体験すべく、現代に残る花柳界、向島の花街を訪れてみた。

 向島では大正時代から続く花街として、現在も16軒ほどの料亭が営業。約100人の芸妓さんが在籍し、古き良き伝統的な遊びを現在も残している。

 歴史ある花街には、「一見さんお断り」という風習が根強く残っている。しかし、ここ向島ではネット上にサイトを開設している料亭も多く、一見さんでも気軽に訪れ、電話一本で粋な遊びを味わえるようになっているのだ。


おしろい女性との芸者遊びに大興奮

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 さて今回、テキサスが訪れたのは向島にある「道成寺清姫」という料亭。アウェイな雰囲気に飲まれそうになりながらも、和服姿の女将が玄関先で出迎えてくれ、数奇屋造りの座敷に通してくれた。

「そんな緊張なさらずに、すぐに芸妓も来ますから。それまで飲んでくつろいでください」(女将)

 花街は格式が高く、近寄りがたいというのは、初心者が勝手に描いてしまうイメージ。向島の花街の中には、この「道成寺清姫」のように、初めて遊ぶ人にも優しい料亭がいくつか存在する。

 女将さんのお酌してくれる酒で緊張がほぐれてくると、お待ちかねの芸妓衆が登場。三つ指ついての自己紹介の後、三味線と太鼓の音にあわせた唄や踊りを披露してくれる。

 そして、踊りを終えた芸妓さんが隣についてお酌をしてくれた。ほのかに漂うおしろいの香りが何とも心地いい。

 日頃行っているキャバクラなら「いい匂いするね」なんてセクハラトークで盛り上がるのだが、ここは花街。そんな無粋なことを言ってはいけない。そう考えると、何を話していいのかわからなくなってくる。

 そんなときに役立つのが「お座敷遊び」だ。簡単に言ってしまえば、昔の合コンゲームみたいなもの。あるゲームを行い、勝った人が負けた人に「一杯飲む」「一曲歌う」「一枚取る」のうちどれかを命令するというものだ。

「取る」って、つまり「脱ぐ」ってことか!? テキサスが鼻息を荒くしたのは言うまでもない。

 教わったのは初心者向けの「金比羅船々」というゲーム。リズムに合わせ、交互に徳利(とっくり)の袴(はかま)を持ち上げる単純なゲームなのだが、酔っ払いには難しい。しかも、手馴れた芸妓さんがそう簡単に負けるはずもなく、着物を着た彼女たちを全裸にするなど不可能。粋な男になるという目的を忘れて、必死に頑張ってみたが、素足を出させるので精一杯だった。

 粋な男への道のりは険しい。しかし、それでも通い続ければ、いつかは立派な男になれるかもしれない。そんな気にさせてくれる向島・花街がそこにはあった。






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「道成寺清姫」
TEL:03-3623-5757
2名以上の利用で料理、芸妓が2人付いて3時間5万円~。
詳しくはhttp://www.doujouji.co.jpまで



撮影/足達倫弘

テキサス 「女のコとの会話は最高の前戯」がモットー。趣味は年間50回ほど行くキャバクラとFX
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