更新日:2012年03月30日 22:44
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女上司は世代によって対応策を変えろ

SPA!ではこれまで、『管理職になった途端、暴走する女性上司』の現状をリポートしてきた(https://nikkan-spa.jp/139835)。被害者の男性部下たちは口を揃えて、「女は管理職にしてはいけない」と訴える。果たしてそうか? 専門家たちにジャッジしていただく ◆女性の背景はさまざま。世代によって対応策を変えてみる
前川孝雄氏

前川孝雄氏

 世代によって女性管理職の暴走っぷりはさまざま。人材育成コンサルティング会社代表の前川孝雄氏はこう分析する。 「年齢で言うと、40代半ば~後半は、男女雇用機会均等法の第一世代なのでバリバリの体育会系。30代は就職氷河期世代。40代とは真逆でドライですね」  そう、世代間によりタイプが違うため、対応策も変わるのだ。 「40代以上は男性社会にもまれながら働いてきたのである意味で男性上司よりも男勝りで、若い男性にとってはプレッシャー。しかし、仕事に対する熱意、やる気を見せるだけで味方につけやすい。反対に、30代はキャリアアップや自分の市場価値などを考えています。口だけのやる気だけでは、『もっと戦略性を持って考えなさい!』とイラッとさせるかもしれません」  世代によって対応を分けるのも大事だが、女性なりの葛藤があるのが、各世代の共通項だ。 「いくら女性でも、男性社会で上司になると、どうしてもオッサン化せざるを得ない場面も。しかし、どこかで、『女子である自分』を担保したいはずです」  葛藤の結果、モンスターになってしまうタイプが多いという。 「女性管理職にもまだまだ課題は多いですが、だからといって管理職になるべきではないとは思いません。このままだと日本は少子高齢化で労働人口が減る一方。これまで日本を支えた製造業はどんどん海外に進出しています。国内に残るのは内需型のサービス業ばかり。となれば、女性の力が不可欠ですよね」  サービス業はコミュニケーション力がカギ。医療や福祉、飲食などの分野は、男性よりも女性のほうが向いているのだという。 「今後、どんどん女性が管理職にならないと困る時代。それに女子力を担保したまま上司になるニューモデルも増えていくはず。それはそれでまた対応策が必要になるでしょうが」  いやはや、これはもう定めか。 【前川孝雄氏】 FeelWorks代表。リクルートで「リクナビ」等の編集長を歴任後、起業。人材育成に従事。主著に『女性社員のトリセツ』(ダイヤモンド社) 取材・文/佐藤留美 港乃ヨーコ 上野 智(ミドルマン) 朝井麻由美 藤村はるな 黒田知道 増山かおり 取材/大場真代 小野麻衣子(本誌) 撮影/岡崎隆生 アンケート/メディアパーク ― 管理職になると狂う女の共通点【15】 ―
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