ナンパ目的でニセ面接を…普通の社員がやらかした不祥事
ニュースを賑わせる“不祥事”の数々。組織ぐるみの大事件が耳目を集める一方で、最近とみに増えているのが、「フツーの会社員がとんでもない事件を起こす」という事例だ。「上司に叱られたくない」「ノルマが達成できていない」といった焦り。「会社に搾取されている」という不満。よくある悩みは、いつしか増殖して平凡な会社員を闇に落とす。そんな「明日は我が身」の実態に迫る!
<フツーの会社員が“ダークサイド”に堕ちた瞬間>
◆「ニセ面接」をエサにナンパ!【職権乱用】
親族がやっている会社に多額の発注をする、不正融資を行う……といった、規模の大きな不正という印象がある「職権乱用」だが、フツーの会社員がやらかす場合もある。
「ウチは外資コンサルですが、地方のクライアントに数か月ついていた男性社員がやらかしたことがありました。そいつ、現地のキャバクラで知り合った女性が『東京に住みたい』って言うんで、会社に内緒で勝手に面接をやって『一次試験に受かった』と。おそらく、口を利いてやるのをエサにヤっちゃったんでしょうね。で、次は本社勤務の同期に口裏を合わせてもらい、本社面接までして『二次も受かった』と。けど、ウチの会社ってコンサルタント以外のバックオフィスでも高学歴者ばかり。職歴キャバ嬢じゃ受かるわけない(笑)。さすがにそのコの周囲が『ホントの話なの?』と怪しみだした。最終的に、同じキャバクラに来ていた上司にバレて終わったんですけどね」(コンサル・38歳)。
特殊なエピソードではあるが、ウソにウソを重ねて身動きが取れなくなっていく様子には、反面教師として学ぶべきものがある。
「その場その場でいい顔をしたい人に多く見られるパターン。精神医学的には『演技性人格障害』の可能性も考えられますが、ストレスによって判断力が下がったフツーの人が、こうしたドツボにハマる可能性もありますよ」(精神科医の榛原藤夫氏(仮名))
【榛原藤夫氏(仮名)】
社員の健康管理を専門とする産業医として、10社以上の企業でメンタルケアに携わる。うつ病で休職中のサラリーマンの復帰支援も行っている
― [8割の会社員が不祥事予備軍]の恐怖【4】 ―

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