吉川晃司もやっていた“東京五輪最強の穴場”競技とは?
あれれ。思ったよりいるな。まぁまぁ普通の穴場くらいはいる。プロ野球のオリックスの試合よりちょっと少ない程度にはいる。まず、その光景にショックを覚えます。日本にはこんなに物好きがいるのか。これじゃ吉川晃司を捜すのが大変じゃないですか!
吉川晃司捜索は一時ペンディングとし、せっかくなので試合を観ます。観始めるとすぐに大体わかったのですが、水球というのはプールの中でやるハンドボールのようなものでした。30メートル×20メートルほどに区切られたプールの両サイドにゴールが設営され、そこにボールを入れたら1点、というわかりやすいゴールゲーム。
ボールは水に浮かぶようになっており、プールの中を移動する際は「泳ぎながら頭で押す」とか「手で持って泳ぐ」などして運びます。いわゆるドリブルにあたる行為のよう。で、パスを出すこともでき、選手から選手にボールを投げ渡して相手ゴールに迫っていきます。ふむ、大体わかった。観るにあたって困ることはなさそうです。
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試合を観ていくと、一部細かいところで特徴的なものがある模様。まずプール横にはカウントダウンするための時計が設置されています。どうやらこれはバスケットボールと同様の使い方をする時計で、ボールを持ったら30秒以内にシュートをしなさいという表示ですね。
それから得点表示などで一緒に表示されている謎の数字の羅列。どうやら水球では選手個々のファウルの数というのを重視しているらしく、選手の番号の横に「ゴール数(G)」と「ファウル数(PF/パーソナルファウルの略)」を一緒に表示しています。パーソナルファウルというのは、サッカーで言うイエローカードのようなもので、それを犯すと一時的に試合から除かれ、3回犯すとその試合から永久に除かれるのだそうです。サッカー風に言えば、パーソナルファウル3回でレッドカードになる、という話です。
反則を犯した選手が一時的に退場(※プールなので「退水」と呼ぶ)になったときは、プール内に特別に作られた牢屋ゾーンに入ることになります。そこに選手が入っている間は、当該チームの人数が少なくなるので相手チームにとってはチャンスです。この退水はわりと頻繁に起きることで、むしろ戦略の一環であるようです。ピンチをファウルで止めて覚悟の上で退水したり、でも永久退水にはならないように「俺あと1回ファウル行けるわ」などの情報をチームで共有しながら上手にファウルの回数を使っていく。この辺の感覚はバスケットに近いものがあります。
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試合中には、ラグビーのような激しいぶつかり合いが見られます。身体をぶつけたり、相手を沈めたり、反則上等でバチバチやる姿も。水の中なので致命的な打撃にはならないのでしょうが、その代わり2分ほど水中に沈めたら確実に致命するハイリスクな戦い。マイルドですが、わりと命掛けな感じの攻防です。
※フモフモ編集長の「今から始める2020年東京五輪“観戦穴場競技”探訪」第1回~の全バックナンバーはこちら
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