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「おちんちんの大きさとか気にしなくていいんですよ」――爪切男のタクシー×ハンター【第七話】

 もう少しだけ私の話を聞いて頂きたい。  結局、針金作戦もうまくいかなかったので、発想を変えて「縛るのではなくて接着する」という考えに至ったのだが、スティックのりもボンドもある程度時間が経つと接着能力が弱まって皮が戻ってしまう。ここまで来たらもういくところまでいこうじゃないかということで、最終的に瞬間接着剤でガチガチに固めることで理想の状態を維持することができ、一週間ほどズルムケ全裸睡眠生活を送ったのだが、亀頭周りに非常に不衛生なことをしたことが良くなかったようで、原因不明のブツブツが大量に発生してしまった。これはタマらん!と病院に行ったのだが「どうしてこんなことになったんですか?」という医者の問いに対して「恥ずかしいけど、正直に答えないと適切な治療をしてもらえない」と思った私は上記の過程を包み隠さず説明した。私が話している間、医者は何回も眼鏡を外してはかけたりを繰り返していた。ただ繰り返していた。その日、家に帰って聴いた曲がドアーズの「The End」である。  某有名洋楽専門雑誌の採用試験で出された「あなたの人生において忘れられない一曲」という課題作文で、上記のような九割が男性器の話という作文を提出したが、採用の通知は来なかった。不採用の通知すら来なかった。  前置きがチンコになってしまったが、今回のタクシーの話もチンコである。  エロ動画サイト運営で気が病んだ私を乗せてしまった不運な運転手は、映画『ターミネーター2』の最強の敵であるT-1000によく似たクールなナイスミドル。オールバックの髪型が非常によく似合っていた。私は助走もせずに運転手との距離を詰めた。 「運転手さんにとってチンコとはなんですか?」 「はい? はい?」 「私、恥ずかしながら、そういうエッチな仕事で生きてまして、今、自分を見失いかけています」 「はぁ……」 「チンコってなんなんですかね。分かんないんですよ。色々な人の考えを訊いてみたいんです」 「分からないというのが答えということもありますからね……」  なんとなく名言っぽいのが出たが、どっかで聞いたことがあるので却下。 「明確な答えが欲しいんです。頭がおかしくなりそうなんです」 「分かりました。では真剣に考えてみますね」
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運転手は長考の末、答えを導き出した
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死にたい夜にかぎって

もの悲しくもユーモア溢れる文体で実体験を綴る“野良の偉才”、己の辱を晒してついにデビュー!

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