2370万円のNSXが「カウンタック的な神話の乗り物」になるために必要なこと
K:確かにこの値段じゃ、我々は絶対買えませんからね。せめて1000万円くらいならなー、というのがボンクラの意見ですが。
MJ:1000万円だって買えないし買わないだろが!
K:ただ、NSXには世界中から注文が殺到してるってニュースが流れましたけど。
MJ:年間1500台に増産ってヤツね。それは当初からの予定だし、だいたい年間1500台って、フェラーリの5分の1、ランボルギーニの半分だよ。スーパーカーを知らない記者が書いた記事なんだよ。さらに言うと、そのペースが果たして何年維持できるか。オレは3年くらいだと思うなあ。これ買うのって、熱狂的なホンダファンだけだから。
K:MJさんの周囲のフェラーリオーナーで、NSXに買い替える人、いないんですか?
MJ:みんな興味は持ってるけど、購入対象として見てる人は1人も知らない。今すぐ手に入るなら自慢できるから欲しいという人は多いだろうけど、もう2年先まで枠が埋まってるじゃない? 3年待ってまで欲しい人は多くないよ。3年後じゃ自慢できないから。
K:じゃ、ホンダはどうすればいいんでしょう?
MJ:作り続けることだよ! 6年おきにモデルチェンジしつつ、何十年もNSXを作り続けて、デザイン力やブランド力を高める。後発なんだからそれしか道はない。景気が悪いからやめますじゃ、神話になれるわけないんだよ!
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1251472
【結論】
NSXが神話の乗り物の仲間入りを果たせるよう、ホンダ様には作り続けていただきたいです。さすれば愚民だけでなく専門家も認めてくれるはず。次は米国産ではなく国産NSXでお願いします(買えないけど)
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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