更新日:2017年07月21日 14:11
エンタメ

変わりゆく渋谷、伝説の“メンエグ”モデルたちの現在

「今も昔も好きなことを貫いている」鈴木浩之

 “ピロユキ”こと鈴木浩之さんは、読モ時代からのDJ、そしてアパレルのコンサルを続けつつ、2015年の春からは古着販売事業にも着手するなど、自身の好きなことを仕事にしている。 ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1279897

DJやアパレルなど、読モ時代から現在まで好きなことを貫いている鈴木浩之さん

 読モ時代から一貫したアメカジスタイルも健在で、インタビュー時も話題はファッション中心に。 「渋谷も、ここ最近ファストファッションの浸透度がすごいなぁと実感します。高くて良いものを何年も着て馴染ませるのでなく、その時のトレンドの服をその年に着倒して、翌年はまた旬な服に買い換える、そんな感じですよね。どちらが良い悪いでなくて、僕らの時とファッションに対するスタンスが異なる感じ」  読モ歴が長く、植竹さんに次ぐ古株格だった鈴木さん。今も当時の読者に話しかけられることが多いそうだが、1つ不満があるんだとか。 「みんな『昔、雑誌読んでてファンでした』って、過去形なんですよ。『~ingじゃないんかい!』って(笑)」

「撮影の裏方としてロケバス会社に勤務」深野雄作

 抜群のセンスの良さで読者の支持を集めながら、そのド天然のキャラが読モ仲間&スタッフから愛された、“ゆうちゃく”こと深野雄作さん。 ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1279898

ファッションセンスと天然キャラで人気を誇った深野雄作さん

 読モ卒業後、自身が手がけていたアパレルブランドの売り上げが急降下するなどの影響を受けて、改めて雑誌のパワーを感じたとか。現在、深野さんはロケバス会社に勤務している。 「読モの頃はロケバスに乗ってる立場でしたが、今は乗せる方になりました(笑)。今でも当時の読者の方からSNSや路上で声をかけられますが、やっぱり嬉しいっすね。青春時代をメンエグの読モとして活動することでいろんな経験も出来たし、いくら感謝しても感謝しきれません」

モデルとしてロケバスに乗る立場から、ドライバーとして乗せる立場の裏方に

 若い多感な時期に読者モデルとして、普通では考えられないほどの注目や賞賛、そして中傷を受けてきた彼らは、現在それぞれのフィールドでマイペースに頑張っている。そんな彼らの“魅せる”生き様は、彼らが生粋のエンターティナーたる所以か。ブームの熱気に煽られ、祭り上げられながらも自身を見失わなかった主体性こそが、読者モデルとして培った彼らの最大の財産なのかも知れない。  相次ぐストリート誌の休刊ラッシュとともに、読モのブームも終焉した。しかし、雑誌や読モといった指標がなくても、自然発生的に流行は生まれるもの。今後、どんなムーブメントが起こるのか、それを牽引するアイコンは誰が担うのだろうか。 <取材・文/菊橋みかん> 【菊橋みかん】 渋谷系ファッションをはじめ、若者カルチャーからアウトロー、任侠系にキャバクラ、風俗ネタまで、節操なく取材&執筆をこなす、貧乏暇ナシなライター・コラムニスト。酒とタバコとクラブとギャルが大好きな“ギャルおっさん”。
渋谷系ファッションをはじめ、若者カルチャーからアウトロー、任侠系にキャバクラ、風俗ネタまで、節操なく取材&執筆をこなす、貧乏暇ナシなライター・コラムニスト。酒とタバコとクラブとギャルが大好きな“ギャルおっさん”。
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渋谷と呼ばれた男

90年代後期、まだ治安が悪かった渋谷で後ろ指を指されながらも己を貫き通し、成り上がっていった元「メンズエッグ」カリスマ読者モデル・ピロムの壮絶半生を描いた自伝

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