ASKA独走インタビュー「僕は最終的に音楽を否定されるのが嫌なんです」
――間違いを正そうと声をあげると、それを面白がったメディアが記事にしたり、コメントが炎上するというケースも多いです。
ASKA:何も語らず静観するというのも一つの選択です。ただ、私を応援してくれるファンにとってはどうでしょう。私が犯した間違いで傷ついたうえに、弱者を徹底的に叩くマスコミの間違った報道や周囲の声に萎縮し、楽曲さえ聴けなくなっているんじゃないか……と想像するんです。僕は、最終的に音楽を否定されるのが嫌なんです。別に万人に受けようなんて思っていません。ビートルズにだってできないことですから。でも、できる限り多くの人に聴いてもらいたいというのは当たり前の気持ちです。作品が間口に置かれたとき、振り返る人と振り返らない人の差はなんだろうと……。
――なかには作品を聞かずに受け付けない人もいます。
ASKA:その正体は心の奥底についてしまったイメージなんですよ。「この人の曲は聴きたくないや」と。「こいつ嫌な奴だな」って言葉を心の中に持った瞬間、その意味や理由は消化されて、いつの間にか印象だけが残るんです。もうそうなると、どんな曲を作ってもその人にたどり着かない。印象というのは本当に怖いです。印象操作をできるのがメディアであって、それをされたときに発言することも一つのやり方。雑音をすべて無視して音楽だけで勝負するというのも一つのやり方。どちらも正解だと思っています。
――ASKAさんは意志を持って、前者を選択された。出版の真意はそこにあると?
ASKA:今回に関しては両方です。本とアルバムを同時期に発売することにこだわったのはそのためです。
2/7発売の週刊SPA!では本人へのインタビューを掲載。本稿で紹介した出版意図のほか、執筆と作詞の違い、そして「なぜお茶と尿をすりかえたのか?」の真意、その一端を語ってもらった。
【ASKA】
’58年、福岡県生まれ。’79年8月、チャゲ&飛鳥(現CHAGE and ASKA)として「ひとり咲き」でデビュー。以後、多くのヒット曲を世に送り出すが、’14年5月、覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕。同年9月、懲役3年執行猶予4年の有罪判決が言い渡される。’16年11月覚せい剤取締法違反(使用)の容疑で逮捕されるが、12月19日、嫌疑不十分で不起訴処分となり釈放される
<取材・文/週刊SPA!取材班>
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