スポーツ

Jリーグの黒船「DAZN」は救世主か?

 さらに気になるのは、DAZNが“放映権元”でしかないことだ。昨季までとは異なり、中継の制作はJリーグが行い、著作権もJリーグが持つという。 「実況・解説者もJリーグが選定するわけで、どうしてもリーグに向けての辛辣な意見は言いづらくなる」と前出の放送関係者は言う。  もちろんメリットも大きい。DAZNの参入で各クラブへの分配金は増額され、今季のJ1優勝チームは最大で年間21億5000万円を得ることになる。 ⇒【資料】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1284662
’17年優勝チームの収入予想

強化配分金はJ1に限り1~6位に3年間の総額で支払われる。(1位=15億円、2位=7億円、3位=3.5億円、4位=1.8億円……7位以下=0)

「これは昨季実績の4倍以上の金額で、クラブが資金力を増すことは戦力アップ、ひいてはリーグ全体の魅力向上となります。その証拠にさっそく移籍市場が活発化し、中村俊輔(横浜→磐田)や大久保嘉人(川崎→東京)らビッグネームの移籍に繋がった。今後もさらなる大物外国人選手の獲得があるかもしれないですね」(リーグ関係者)  しかし、実は注目すべきは順位によって傾斜する強化配分金だ。 「優勝チームが手にする15億円は全体予算である約30億円の半分で、残りは順位により支給されますが、7位以下は“0円”です。上位クラブばかりが潤い、いい選手は必然的に強豪クラブに集中。下位クラブとの実力差が開き、優勝争いの寡占化が進んでもおかしくない」(同)  J1が3季ぶりに真の王者を決める1シーズン制に戻ったのは巨額な契約金によるところが大きい。 「私は何事も100%完璧になるまで満足しない性格。これからも改善に向けて努力を続けます」(ラシュトンCEO)  黒船にファンの声はどこまで届くのだろうか? 取材・文/栗原正夫 写真/時事通信社 ― Jリーグの黒船[DAZN]は救世主か? ―
1
2
3
4
テキスト アフェリエイト
新Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事
おすすめ記事
Cxense媒体横断誘導枠
余白
Pianoアノニマスアンケート