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スマホ時代にあえて語りたい、進化するアナログゲームの世界

 一方でよりアナログゲームならではの手触りを楽しめるのが『BABEL』(こぐま工房)。2枚組み合わせると六角形になる「床カード」、特殊アクションの「サンダーカード」、番号の種類ごとに不揃いな「壁カード」を使って塔を築いていくバランスゲーム。組み合わせによって上に立てる「壁カード」の高さに段差が生まれ、塔が少しずつ傾いていくというスリリングな仕様になっている。  「正体隠匿モード」、「完全協力モード」、そしてソロでも楽しめる「神の戯れモード」という3通りの遊び方がある。ホビーショップ『すごろくや』などでも販売しているとのことで、説明書のマンガもかわいくてわかりやすい。  また、『Sweets!』(YAMATO GAMES)というカードゲームは同種類のスウィーツを決められた数まとめて食べなければいけないという、マナーにうるさいスウィーツ店で、誰よりもスウィーツを食べ多くの得点を獲得するという趣旨。1~4人で遊べ、ソロプレイでは限られたアクションの中で、どれだけスウィーツをたくさん食べて満足度を上げられるかに挑戦することになる。  特殊効果のある「ティーカップカード」を駆使するのがポイントで、かわいい見た目ながら、得点をあげるため食べるスウィーツの種類や枚数をしっかり考えないといけなかったり、二人以上で遊ぶ場合はプレイヤーとの駆け引きもあったり、ゲーム性も高い。  あるサークル出展者の男性は、「お一人様ゲームや人狼ゲームの流行は今は落ち着いて、“流行っている”というより、ジャンルとして確立した感があります。最近はルールが複雑になったりコア化・細分化している傾向があると言えるかもしれません」と最近のボードゲームの状況を解説してくれた。  ちなみにこの『ゲームマーケット』は2000年の第1回開催以来、開催ごとに入場者数は増加の一途をたどっており、昨年の2016春は約1万1000人と初めて1万人を突破。今回の2017春の入場者数は約1万3000人で、次の2017秋は更なる参加者の増加に鑑み、2日間の開催が予定されているとのこと。興味のある方は一度足を運んでみてはいかがだろうか。 <取材・文/伊藤綾>
1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii
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