雑学

仏教に「清めの塩」の文化はない!? そもそもなぜお葬式に塩は必要なのか

 意外と知らない通夜やお葬式でのマナー、業界の裏事情を綴った今、注目のサイト「考える葬儀屋さんのブログ」。7月2日には、同サイトの管理人・赤城啓昭氏による、初の著書『子供に迷惑をかけないお葬式の教科書』が発売決定。今回は日本のお葬式には不可欠の「清めの塩」について考えてみました。人気連載の第15回をお届けします。

photo by kayana

「塩をまいておけ!」


 「考える葬儀屋さんのブログ」管理人の赤城啓昭と申します。

 先日、ネット上で葬儀後のある出来事が話題になりました。

 きっかけは2017年5月14日の朝日新聞朝刊のある男性の投稿。その男性は葬儀後、喪服姿のまま飲食店に入って食事を済ませ、店を出る際に、店主が店員に「塩をまいておけ!」と言っているのを聞いたとのこと。店主の振る舞いの是非がネット上で話題になり、最終的にはテレビでも採り上げられました。

 店主の気持ちを想像すると、葬式帰りの奴が店の中に入ってきた。縁起が悪くて不愉快だ。塩には穢(けが)れを取り除く効果があると言われているので塩をまいたということなのでしょう。

 この店主、お代を払った客を不愉快にさせているわけですから、理由はどうであれ商売人としては失格だと思います。どうしても気に入らなければ男性がいなくなってから塩をまくこともできたはずですから。

 余談ですが、私の勤める葬儀社が新しい葬儀会館を建てた頃の話です。新しい会館ができて半年くらい経ったころ、近所のある飲食店からお歳暮が届いたことがあります。

 理由を聞いたところ、葬儀会館ができたことで、お葬式の参列帰りにお店に立ち寄る人が増えて売り上げがアップしたからその御礼とのこと。気にしない人は全く気にしないということなのでしょう。

 この穢れと塩に関する問題、読者の中には非科学的と笑い飛ばす方もいらっしゃると思いますが、実はなかなか根深い問題なのです。

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なぜお葬式には塩が必要なのか?

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子供に迷惑をかけないお葬式の教科書

20年間に渡る実務で蓄積された知識と、とり行ってきた葬儀セミナーの内容が盛りだくさん





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