子供よりも「大人の義務教育機関」が必要!? 問題行動をする大人が多すぎる
【佐藤優のインテリジェンス人生相談】
“外務省のラスプーチン”と呼ばれた諜報のプロが、その経験をもとに、読者の悩みに答える!
◆子供よりも大人の義務教育機関が必要だと感じる
考える葦(ペンネーム) 会社役員 男性 59歳
常々思っていることがあります。本当に教育すべきは子供ではなく、大人のほうではないかということです。公共の場で子供が大声を上げて駆け回っていても注意しない大人。子供を列に並ばせて横入りする大人。自分が楽しみたいがために夜遅くまで子供を連れまわす大人。
日本の将来も子供の将来も自分の将来も考えてないと思わざるをえない大人が多すぎます。そんな大人がいるのですから、子供たちがまともに育つはずもありません。大人のためにあるべき大人の日本人像を学ばせる無償の義務教育機関が必要と感じています。
定年退職したのちは、そのような教育に携わりたいと考えているところです。佐藤様は大人に対する教育について、どのようにお考えでしょうか? ご指導賜りましたら甚だ幸いです。
◆佐藤優の回答
あなたがご指摘されるように、問題行動をする大人がいます。しかし、それは教育というよりも、むしろしつけの問題です。孔子は『論語』でこう述べています。
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先生の門人の有子がいわれた。「孝(父母によく仕えること)と弟(兄や年長者によく仕えること)ができている人柄でありながら、目上の人に対して道理に外れたことをするのを好む者は、ほとんどいない。目上に逆らうことを好まない者で、乱を起こすのを好む者は、いない。
君子は本、つまりものごとの根本に力を尽くす。本、つまり根元が定まって、道、道理が生じる。孝と弟の二つの徳こそ、最高の徳である仁(自然に湧くまごころ、愛情)の本であろう」(『論語』8頁)
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’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数
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