更新日:2022年10月05日 23:37
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潜在的な痴漢は10万人以上いる!? 痴漢撲滅を目指すのに必要なことは

潜在的痴漢の存在は10万人を超える!?

 満員電車とストレスフルな生活は、多くの会社員の日常であり、誰もが痴漢予備軍と言える。すでに一線を越えた潜在痴漢も含めて推計すると、その数は膨大だ。 「警察庁が発表した『痴漢事犯の検挙状況等の推移』によると、年間4250件という数字が出ていますが、これは氷山の一角。性犯罪被害者の9割以上が泣き寝入りしていることを考えれば、痴漢の実数は少なくとも10倍以上でしょう。痴漢だと悟られないよう肘を当てているような人も含めれば、10万人どころではないはずです」  斉藤氏のクリニックでは痴漢常習者を「性依存症という病気である」と捉えて治療を行っている。 「我々が梅干しを見ると唾液が出るのと同じように、脳内に条件反射の回路が出来上がっている以上、彼らから痴漢の欲求がなくなることはありません。それを本人に自覚させ、自分でリスクマネジメントできるように訓練しています」  痴漢を社会から隔離するよりもまずは、治療システムの整備が急務なのだ。 【斉藤章佳氏】 大森榎本クリニック精神保健福祉部長。12年間で約1000人の性犯罪者に対して日本で先駆的に治療プログラムを実施。その経験を基に、日本で初めて痴漢の実態に迫る著書「男が痴漢になる理由」を上梓。 取材・文/SPA!痴漢問題取材班 ― もはや国民病!?[潜在痴漢10万人]の衝撃 ―
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