更新日:2022年10月06日 00:01
お金

発売当時は不人気だったのに“買ったときより高く売れた”中古日産車は?

内装も細かいところまでとてもきれい

 新車時は不人気だったレパードJフェリー。そのため、その総生産台数(日本国内向け)は約7700台という少なさです。そして、レパードJフェリーの中古車は、不思議と程度の良いモノが少ない傾向で、特に低走行車を探そうと思ったら、あまり見つからないのです。  私は、ある日突然レパードJフェリーというクルマがとても魅力的に感じ、その「もののあはれ」的な存在感に心打たれました。そして手に入れたいと思って探し始めたのですが、程度の良いモノはほぼありませんでしたし、V8エンジンの売り出し数はかなり少ない傾向でした。私はV8+革シートの個体が欲しかったのですが、当時はその条件のクルマが1台もない状況でした。  そして、探しはじめて3か月ぐらい経った時、インターネットの中古車情報サイトで、 ・走行距離が1万km未満 ・V8エンジン ・本革シート ・ワンオーナー ・日産ディーラー1年保証付き  というとんでもない条件のレパードJフェリーを発見。  売り出し元は大阪の日産でしたが、東京在住の私は現物を見ることなく、電話1本で購入。陸送費用込で支払総額は62万円という額でした。

後席はあたり前のようにきれい

 そして、新車のように綺麗なレパードJフェリーを迎えて、乗って楽しんだ1年後、私は10万円以上高い額で売ることに成功したのです。  なぜ高く売れたかというと、日産ディーラーがこのクルマに対する潜在的な価値を分かっておらず、安く売ってくれたからだと思います。また、走行距離が1万km未満だったため、私が1万km乗ったとしても、低走行車であることに変わりはありません。そのため、1年乗って売るなら「利益が出る可能性がある」と買ったときに予測できていました。
前席

後席だけでなく前席がとてもきれいなのは、走行距離1万kmと低走行車ならでは

 この事例の場合、私がレパードJフェリーを売る決断ができずに数万km乗って走行距離が3万km以上になった場合は、利益を出すのが難しかったと思います。  クルマの場合、走行距離という要素が価値を左右するため、値上がりを狙うのはかなり困難です。そして、値上がりするクルマは、このレパードJフェリーのように、コアなマニアでないと理解不能な車種だったりするのです。
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

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もう新品は買うな!

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