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仮想通貨を盗まれて、親友から借りたカネも返せなくなった――「お金0.0」ビットコイン盗まレーター日記<第5回>

 約1000万円の仮想通貨を盗まれた出野達也(23歳)は朝っぱらから警察署に駆け込むも取り合ってもらえず被害届が出せずにいた。そして各方面から借りた元金300万円のうち、100万円を貸してくれていた母に電話で状況を告げたところ、彼女は「ハタラケ」とだけ言い残して電話を切る。「お金0.0」連載の5回め。今回は出野に50万円を貸してくれた親友への告白編です。

仮想通貨で1000万円稼いだ若者を襲った悲劇のお話第5回 奇遇ですねぇ~

――――先週からのつづき

母「投資は!!!余裕がある!!!オカネでするもんや!!!」

僕「うん」

母「だから仮想通貨なんてやめときっていうたやろ!!!」

僕「…」

母「聞いとんか!」

僕「…どうしよう」


母「ハタラケ!!!!!!!!」


ガチャリンコ

――――――――

母からの電話で緊張が途切れた僕はそのまま仰向けで眠りに落ち、しばらくして暗闇の中から聞こえてきたスマホの音で目覚めた。

AM 4:30

……朝か。

2羽の文鳥が元気よく鳴いている。カーテンを閉める。もう少し眠りたい。

あ、そういえばメールきてた。年上の親友からのメールだ。

「どうする?築地市場」

そうだ、築地に行く約束してたんだった。あれ?なんかもう一個忘れてるような?

んああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!

そうだった。昨日、ぼく、仮想通貨盗まれたわ。親友から借りてた50万円も全部。全部。

なんて言おう・・・盗まれたなんていえない。どうしよう。どうしよう。どうしよう。

えーと、とりあえず、返信しよう。

「行きます!」

え、行くのか? 行ってどうすんだ。なんて言うんだ?

まだ希望はあるんだから、言わずにタイミングを待ったほうがいいんじゃないのか?

いやでも、言うとどうなるだろう。いや、言わないであとでバレたらどうなるんだろう。

いや、どうなるんだろうじゃない。謝るしかない。いや謝っても仕方ない。いや、ちがう。状況は伝えたほうがいい。

誰に盗まれたかわかんないんです(キリッ)。違うか。

警察にも行きました。被害届は受け取ってもらえなかったけど、刑事さんは折返し電話してくれるって言ってたんです。

いやこれぜんぜん安心できない。どうしよう。

・・・気がつけばAM 7:00

仕方ない。

ぜんぶ話そう。すぐ言おう。会ってすぐ言おう。あれこれ考えちゃだめだ。

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AM 8:00 築地市場駅

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