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無職の28歳が「初めてのハローワーク」に行ってみた

 若者の貧困を考えるうえで大きなテーマになるのが、奨学金の返済だ。松原裕樹さん(仮名・28歳)は専門学校卒業後、就職活動をより有利にするべく23歳で大学に進学。しかし、1年の秋学期に突然パニック障害を発症してしまう。
奨学金返済

奨学金返済は年額約30万円で松原さんが50代になるまで続き、両親の高齢化を考えれば少しでも早く就職先を決めたい

「精神状態が不安定で通いたくても通えず、3年間の留年。介護離職した父はわずかな年金生活で頼ることもできず、結局、退学することになりました。残されたのは利子込みで総額490万円の奨学金返済だけです」  返し終わったときには松原さんは50代になっている計算だ。しかし、28歳で職歴がなく病気持ちである彼にとって、一から始める就職活動は困難を極めたという。  ひとまず派遣会社に10社以上登録。何十社とエントリーするも面接に辿り着けるのすら一部のみ。働けても病気のことを打ち明ければ、最短の3か月で打ち切られることがザラだった。 「なのでティッシュ配りとか日雇い労働をするしかなく、月に3、4万円ほどしか稼げない。今は扶養家族のままなので、奨学金返済は返済猶予が与えられていますが」 ハローワーク そこで今回、記者は松原さんが「イメージが悪くて今まで避けていた」と話すハローワークの登録に同行することに。受付で病気の話をすると、通されたのは障害者枠ではなく一般枠だった。
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