ゴールデンボンバーは音楽業界の反逆児!? 「音源無料開放」に踏み切ったワケ
12月5日、ビジュアル系エアーバンド「ゴールデンボンバー」のボーカルであり、楽曲ほぼすべての作詞作曲を担当する鬼龍院翔によるセルフカバーアルバム『個人資産』が配信開始。それと同時に鬼龍院は、現在では廃盤となっている3つのアルバム音源の無料ダウンロードを開始した。
鬼龍院は同日にブログを更新し、廃盤音源が違法コピーや高額転売といった不当な手段で出回っている現状を指摘。「廃盤音源の価値を無くす」ことでそれを打破しようと、今回、無料での公開に踏み切ったのだと説明した。
違法コピーや高額転売は近年の音楽業界を悩ませている問題ではあるが、いくら廃盤になっているとはいえ、鬼龍院にとっては大事な作品であることに違いはあるまい。それを無料で公開した鬼龍院に、称賛の声が集まっている。
おそらく大半の方にとってのゴールデンボンバーのイメージは、「『女々しくて』が大ヒットした楽器を演奏しないエアーバンド」といったところだろう。しかし彼らが音楽業界の構造に踏みこんだアクションを起こすのは、今回が初めてではない。この機会に、ゴールデンボンバーがいかに音楽業界に爪を立ててきた存在であるかを取り上げていきたい。
7thシングル『女々しくて』の大ヒットにより、一躍国民的バンドとなったゴールデンボンバー。2014年にリリースした14thシングル『101回目の呪い』は当時のゴールデンボンバー史上最高となる初週約15万8000枚を売り上げ、インディーズ初となるオリコン連続1位を達成した。
ただ、ここで諸手を挙げて喜ばないのがゴールデンボンバーなのである。かねてより鬼龍院は、CDに握手券などの特典を付けたり、限定版・通常版などで複数形態をリリースする商法に対し、音楽そのものがオマケになっているのではないか、という疑問を抱いていたそう。事実、『101回目の呪い』も4パターン展開で発売されたCDだ。そんな疑問に真っ向から立ち向かう形でリリースしたのが、15thシングル『ローラの傷だらけ』である。
「音楽を売る」ことだけに特化して制作された同CDは、特典やバージョン展開だけでなく、ジャケット写真すらない真っ白なもの。音楽業界に切り込む挑戦作と話題になったが、初週売上枚数は約4万枚で、『101回目の呪い』の3分の1以下という結果に終わった。
これに対し鬼龍院は、「握手会付きの無音CDを売ったら確実に今回の売り上げを上回っただろう」とコメント。しかし同時に「何を売ったかわからないまま獲得した1位より、はっきり自分の意見を無理矢理通し、自分で作った自分の作品を売ってみんなが買ってくれたことの方がはるかに嬉しい」と、ある種の手ごたえを感じていたようだ。
演奏だけでなく写真までエアー? まさかの真っ白ジャケ写「ローラの傷だらけ」
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