「美味しいお酒を飲んでみたい」と言われたときハズさないカクテルは?
― 30代が知らないと恥ずかしい! 今さら聞けないお酒のキホン第34回 ―
タイトルそのままの質問を受けることがあります。美味しいカクテルは無数にあるので、自分が好きなものを答えるのは簡単です。しかし、相手が美味しいと思うかどうか、そのTPOにあっているかどうかをジャッジするのはなかなかレベルの高い課題です。本来は、プロフェッショナルであるバーテンダーに聞くと間違いがありません。店にある材料も把握しているので、確実に作ることができます。
とはいえ、ちょっとカッコつけたい場合や、バーテンダーに質問しにくい状況など、何らかの理由で自分で勧めなければならない場合を想定し、完全に筆者の好みと独断でオススメカクテルを紹介します。
せっかくのBARですから、どうせなら名の知れているカクテルを注文したいところです。もちろん、アマレットのジンジャーエール割や、ガリアーノをトニックで割ってライムを搾ったりしたカクテルもとても美味しいです。でも、どうせなら話題も広がるし、レシピが広まっているクラシックカクテルを注文してみましょう。
その際、相手の女子が酒豪を自負しているのではない限り、マティーニやマンハッタン、ニコラシカといった強いカクテルは避けた方がよいでしょう。無理に酔わせるのは御法度です。また、甘い物好きの女子でも、飲み物はさっぱりしている方がいいということも多いものです。たまに、炭酸が飲めない人もいます。そこで筆者は、いくつか簡単に答えられる質問をします。
「炭酸は大丈夫?」「甘いほうがいい?」「何色が好き?」です。今回、色は置いておいて、炭酸の有無と甘さの有無でいくつかオススメのカクテルをピックアップしてみました。
炭酸OKであれば、「チャイナブルー」はハズしにくいのでオススメです。ライチリキュールに、ブルーキュラソー、グレープフルーツジュースを加え、トニックでアップします。ライチが主張しますが、さっぱりとしています。見た目は空色できれいです。
血のように真っ赤な「エル・ディアブロ(悪魔)」もインパクトがあります。テキーラベースでカシス、レモンもしくはライムジュース、そしてジンジャーエールでアップします。度数は高くなく、味わいは爽やかで、美味しいカクテルです。
2016年に命名されたばかりですが、「レミー」もアメリカで大人気です。ロックバンド「モーターヘッド」のレミー・キルミスターはアメリカンウイスキーの「ジャック・ダニエル」をコーラで割って飲む「ジャック・コーク」を愛飲していました。2015年に亡くなった後、このカクテルの名前を「レミー」にしようと多数の署名が集まり、飲食業界の雑誌『Food & Beverage Magazine』は「The Lemmy」と命名しました。ただし、BARで頼むときは、ジャック・コークといったほうがいいかもしれません。もちろん、甘口です。
炭酸NGであれば、「ガルフストリーム」をよく勧めます。ウォッカとピーチリキュール、ブルーキュラソー、グレープフルーツジュース、パイナップルジュースというレシピですが、細かいところがBARによって異なることが多く、違いを楽しむのもオススメです。フルーツの自然な甘口で、色は空色です。
ウォッカをオレンジジュースで割ったスクリュー・ドライバーが合いそうなら、ひとひねりして「ハーベイ・ウォールバンガー」もオススメです。スクリュードライバーを作ったあと、上にハーブのリキュールであるガリアーノをフロートさせるのです。とても飲み口がいいのですが、酔いやすいのでご注意を。
たった3つの質問で好みを把握する
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お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
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