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テキーラの原料はサボテンじゃない!ショット以外の飲み方は?/知っておくべきテキーラの魅力

― 30代が知らないと恥ずかしい! 今さら聞けないお酒のキホン第33回 ―  テキーラと言えば、なぜか日本では酔い潰れるまで一気飲みするお酒というイメージがあります。原価BARを2011年にオープンした直後、お店でも若者がテキーラを一気飲みしていました。一気飲みは禁止だと注意すると、真顔で「じゃあ、テキーラってどうやって飲めばいいんですか?」と聞いてきました。今回は、そんなテキーラについて紹介したいと思います。

最高に美味しい蒸留所の1つテキーラの基本をチェックしましょう

 テキーラはウォッカやジン、ラムのような蒸留酒の1つです。名前はメキシコ中西部の地名「テキーラ」に由来します。この地で作られていた蒸留酒がテキーラと呼ばれ広まったのです。

メキシコのお酒だからテキーラの原料=サボテンの勘違い

 主な原料は竜舌蘭(リュウゼツラン)の一種ブルーアガベです。とげとげした葉っぱの地下にできる球茎を使うのですが、これがまた巨大で30kg~100kgにもなります。ここまで育つには、6年から10年以上もかかるのです。時々、テキーラの原料をサボテンと勘違いしている人がいますが、間違いですので注意してください。  ちなみに、テキーラはメキシコの特定地域で生産され、ブルーアガベを51%使い、最低2回蒸留するなど、いくつかの条件をクリアしなければ名乗ることができません。その他の地域でブルーアガベから作られるお酒はメスカルと呼ばれます。  収穫したブルーアガベの球茎は加熱されたあと、細かく砕かれ、甘い液体を抽出されます。液体を発酵させ、蒸溜したものがテキーラになります。その後樽熟成されますが、熟成期間により、呼び名が規定されています。この期間が60日未満のもの、もしくは熟成していないものをブランコやシルバーと呼びます。2か月~1年未満だとレポサド、1年~3年未満がアネホ、3年以上がエクストラアネホとなります。もちろん長期熟成するほど、貴重です。

原価BARで以前出していた「Don Julio REAL」。1杯3000円近くしましたが、最高に美味しいテキーラでした

 アルコール度数は38~40%と蒸留酒の中では比較的低い部類です。飲み方はウイスキーと同様、ストレートで楽しむもよし、ロックでもソーダやトニックなどで割ってもよし、カクテルの材料としても優秀です。そして、一気飲みのイメージの原因になっているのが、塩をなめてテキーラを一気してライムをかじるという飲み方です。ライム、テキーラ、塩の順という人もいます。実際、メキシコでも伝統の飲み方ですが、お酒に弱い日本人がまねする必要はありません。特にプレミアムテキーラであれば、味わって飲みたいところです。
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ハリウッドセレブも魅了されたテキーラの魅力とは?
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