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日本の消費税アップは愚策か?アメリカvs中国は減税合戦/江崎道朗

― 連載「ニュースディープスロート」<文/江崎道朗> ―

ニュースディープスロート

昨年12月1日、G20が開催されたアルゼンチンで、米国のトランプ大統領(右)と中国の習近平国家主席が会談。米中貿易戦争の激化は当面は回避されたが、問題は先送りされただけ。景気が失速してきた中国は今年、さらなる大型減税に踏み切る(写真:Dan Scavino Jr.公式Twitterより)

世界経済を牽引するために日本も減税に踏み切るべき


 米中貿易戦争の第1ラウンドは、トランプ政権が圧勝した。何しろトランプ政権は政権発足当初から、用意周到に準備を進めてきた。

 トランプ政権にとって米中貿易戦争は安全保障政策だ。このまま中国の軍事的経済的台頭を容認すれば、アジア太平洋は中国に支配される。だが、中国は口でいくら言っても聞くつもりがないことから、Diplomacy(外交)だけでなく、Intelligence(スパイ工作の摘発といったインテリジェンス)、Military(軍事)、Economy(経済)の4分野で中国を追い詰めようというのだ。

 その頭文字をとって「DIME」と呼ばれる総合戦略のもと、貿易戦争という形で中国の経済力を削ろうとしているわけだ。この貿易戦争では、中国からの輸入品に対して関税をかけるが、そうなると中国からの輸入品が割高になり、米国内の消費者にダメージを与える。国民から支持されなければ、中国との戦いは継続できない。

 そこでトランプ政権は米中貿易戦争、関税による物価高を前提に国内対策を打ってきた。具体的には①大型減税に踏み切り、②徹底した規制緩和、特に石油や天然ガスに対する環境規制の緩和、③老朽化したインフラ整備、④国防費増大による防衛産業の振興、そして⑤中国による知的財産侵害を是正し、米国の製造業を復活させる、といったものだ(安達誠司『ザ・トランポノミクス』朝日新聞出版)。

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追い詰められた中国はさらなる大型減税へ

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