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中島美嘉『雪の華』が映画に…リリース数年後に再注目された名曲たち

『One more time,One more chance』(1996年リリース):山崎まさよし

 3番目に取り上げるのは、2016年のアニメ映画『君の名は。』で一躍有名になった新海誠監督が、2007年に制作した映画『秒速5センチメートル』の主題歌に選ばれた、山崎まさよしの『One more time,One more chance』である。
 この楽曲は、リリース時にも山崎本人が主演の映画『月とキャベツ』(1996年)の主題歌に使用されていたほか、昨年公開の映画『50回目のファーストキス』の挿入歌としても再注目されている。中森明菜やつるの剛士といった著名歌手にもカバーされており、楽曲の発表当時にはまだ生まれていなかった若者たちにとっても聞き馴染みのある名曲となった。

『secret base ~君がくれたもの~』(2001年リリース):ZONE

 お次は“あの花”こと、アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(2011年、フジテレビ系)のエンディングテーマとして起用された『secret base ~君がくれたもの~』。“バンドル”(=バンドとアイドルを掛け合わせたもの)として売り出されたZONEが2001年に発表した代表曲だが、このアニメでは作中キャラクターの声を担当した茅野愛衣、戸松遥、早見沙織という3人の声優がカバーしたことで話題に。
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない

幼馴染の死というテーマを扱ったこの作品は、従来のアニメファン以外からも好評を博した(画像はアニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』公式サイトより)

 ZONEのオリジナル版は2001年の昼ドラマ『キッズ・ウォー3 ~ざけんなよ~』(TBS系)の主題歌だったため、青春の1曲として脳裏に焼きついている人も多いだろう。一方で『あの花』も映画化、実写ドラマ化と何度もリメイクされた平成史に残る名作アニメのひとつであり、女性声優陣のカバーによって、この楽曲にも新たな命が吹き込まれることとなったのだ。

『奏』(2004年リリース):スキマスイッチ

 最後に紹介するのは、スキマスイッチが2004年にリリースした『奏』。映画やアニメ、ドラマ作品に何度も起用されている、言わずと知れた名曲だ。前奏の美しいピアノの旋律から、徐々に感情的になっていく歌声で感動を呼ぶ、スキマスイッチ渾身のラブソングである。
 そんなこの楽曲は、発売から2年後の2006年に『熱闘甲子園』(テレビ朝日系)の放送最終日で流されたほか、2014年にはアニメ『一週間フレンズ。』(TOKYO MXなど)のエンディングテーマとして女性声優の雨宮天がカバー。同アニメが2017年に実写映画化された際は、『奏 for 一週間フレンズ。』としてリアレンジも施されている。オリジナル版の発売から約15年が経った現在も、カラオケランキングでは常にランクインする人気っぷりだ。  ――今回紹介した5曲以外には、昨年実写ドラマ化が話題となった『今日から俺は!!』(日本テレビ系)の主題歌として、賀来賢人と伊藤健太郎の2人がカバーした『男の勲章』(1982年、嶋大輔)なども挙げられるだろう。これから先も、今まで末永くファンに愛されてきた楽曲が、新しい作品の主題歌として再脚光を浴びることに期待したい。<文/A4studio>
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