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「景気回復なんてウソ」と叫ぶ「実質賃金厨」は頭が悪い/倉山満



 理由その一は、数字の議論ができないことだ。上に挙げた算数すら、理解できていない。共産主義の教祖であるカール・マルクスも、方程式ができないので屁理屈だけを並べていた。近代経済学は数学を利用して証明するのだが、「実質賃金厨」の自称経済評論家たちは、アップデートの数字を持ってきて自説をがなり立てるが、まっとうな学問は苦手なようだ。

 理由その二は、議論しないで一方的な主張をがなり立てるだけだ。

 共産主義者も他人の批判は一人前だったけど、自分への批判には答えたことがない。

「実質賃金厨」も、上の私が挙げた程度の数字への直接反論をしない。どこかで聞きかじった見当違いの専門用語をがなり立てるだけである。

 ちなみに、某学者は「金融だけでは景気回復はできない! 財政だ!土木にもっと予算を寄越せ!」と絶叫していた。それに対し、現日銀審議委員で、原田泰氏が反論したことがある。原田氏は、管理通貨制での財政の効果に対し最も懐疑的経済学者でもある。その原田氏が「そんなに財政をやりたいなら土木じゃなくて防衛費をやれば」と提言したが、某学者氏は一切反応しなかった。日本が強くなると困るのだろうか。もしかして、某学者氏、外国の回し者なのかもしれないが。

 アベノミクス批判派はなぜか防衛費増額には否定的で、それを指摘されると、タマに出てくる反論が「空母を買おう」式の、空論くらいだ。

 理由その三は、理屈にしがみつき、事実を無視することだ。

 共産主義者は、マルクスの言っていることと現実が矛盾した場合、現実を無視した。マルクスの言ったことは、教科書を通り越して宗教の経典となっていた。それが共産主義者だ。事実に基づいて議論ができない人たちなのだ。

 そういえば、国会では共産党がやけに「実質賃金ガー」と叫んでいる。

 しかし、つくづく民主党政権は罪深い、悪夢だと思う。私は旧民主党の関係者に会うたびに苦言を呈している。「あなたたちの最大の罪は、自民党の方がマシだと思わせたことですからね」と。

 日本と何の関係もないリーマンショックで、時の首相の麻生太郎が経済政策を誤ったので、日本は地獄に落とされた。

 その時の首相が6年も財務大臣に居座っているのも、悪夢だが。

憲政史研究家 ’73年、香川県生まれ。’96年中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程を修了。在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤職員として、’15年まで同大学で日本国憲法を教える。’12年、希望日本研究所所長を務める。同年、コンテンツ配信サービス「倉山塾」を開講、翌年には「チャンネルくらら」を開局し、大日本帝国憲法や日本近現代史、政治外交について積極的に言論活動を展開。ベストセラーになった『嘘だらけシリーズ』など著書多数
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嘘だらけの日独近現代史

世界大戦に二度も負けたのに、なぜドイツは立ち直れたのか?





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