仕事

「この仕事向いてないかも」と不安なら…大企業から水商売に転職した女社長の教え

さらなる不安に襲われたときに訪れたキャバクラ

 研修で、優秀な同期がプログラムをぱっと組んだりするのを見ると、ヒドい劣等感に襲われました。  技術力もないのに「本当にIT業界で生き残っていけるのかな」と不安になったり、営業に配属されてからも華麗な営業テクニックを見ては自信をなくしていました。やがて「私にはITよりもっと向いている仕事があるのではないか」と、さらなる不安に襲われたのです。  そんなとき、会社の先輩とお客様と一緒に池袋を歩いているとキャバクラのキャッチに遭いました。「初回料金4000円です」と言われたので「安いから入ってみよっか」ということになりました。  池袋の知らないキャバクラ。私の隣にもキャバ嬢がつきました。私はこの時、知らない店の知らないキャバ嬢のことをすごくうらやましく思いました。

「水商売の世界でやっていく!」と決意

面接「水商売、楽しかったなぁ」。帰り道、ネオン街もすごくなつかしくて、「あー、夜の世界ってこんな感じだったよな。なつかしいなぁ。戻りたいな」と少し思いました。  その後、日本オラクルの社長が全社挨拶の席で「目をつぶって5年後の未来を想像しよう。あなたはどこでなにをしていますか?」と言っていました。  私は目をつぶって5年後の未来を想像したところ、IT業界でキャリアウーマンとしてがんばっている姿ではなく、お店を持ってママとしてお客様にニコニコしている姿が浮かんできました。  私はこの時はっきりと「水商売の世界でやっていく!」と決意したのだと思います。

グチばかりだったのになつかしくて恋しい仕事に

 格言で「人は運命を避けようとした道で運命に出合う」とよく言います。私の場合は、「水を売る」という不安定な仕事で生き残れる自信がなかったから、肩書きや安定も考えてIT業界に入ったつもりでした。  でも入った会社は外資系企業で、全然、安定などありませんでした。でもすごく楽しくて、良い会社でした。  水商売にいるときは「お客様が口説いてきてめんどくさいね」とか「アフター長いからやだな」とかグチばっかり言ってたのに、水商売から離れてたった半年経っただけで、もうなつかしくて恋しくて「戻りたいな」という気持ちが芽生えたのです。  その後も「せっかく就職した会社を辞めるのはもったいない」と自分の本心を打ち消したり、自分の気持ちを押し殺したりしている間にも、もう抑えられないくらい水商売に戻りたい気持ちが大きくなっていました。
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「もっと自分に向いてる仕事があるはず」が多数派
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