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期待の新人が入社3か月で退職。上司にも退職理由を言わないのはアリか?

「父が倒れた」と言いたくなかったわけ

モンスター新入社員 Tさんの退職理由は、農家を営む実家の父親が倒れたから。当分は農作業をするのも難しく、しばらくは近隣の農家がヘルプで助けてくれるそうだが、母親も父親の看病もあるため、実家に戻って家業を継ぐことにしたそうだ。 「それなら最初にそう言ってくれれば済んだ話なんですけどね。ただ、T君自身は辞める言い訳に実家を利用するように感じたそうで、言うのをためらったみたいです」  幸い配属されてからの期間が短かったこともあり、引き継ぐほどの内容もなかった。人員もパートやバイトのシフトを調整して対応できたそうだ。 「入社2か月では有給が認められなかったため、本人合意のうえで6月までは欠勤扱いにして、そのまま退社という形になりました。送別会をどうしようか悩みましたが本人が固辞したため、最後の出勤日に2人で飲みに行って終わり。別れ際に『ウチで育てた野菜をお店に置いてもらうのが今後の目標です!』と話していたので、その日が1日も早く来るように頑張ってほしいですね」  通常は在職期間が短いと円満退社にはなりにくいが、Tさんはスンナリいった。退職理由を言う義務はないものの、周りが納得できる理由がある(なければ作る)ほうがうまくいくようである。<TEXT/トシタカマサ> ― シリーズ・モンスター新入社員録 ―
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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