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同僚50代のセクハラに上司が対応してくれない…女性看護師の悩み

「事を荒立ててもいいことはない」という職場文化へのシナリオ

女性看護師

※写真はイメージです

 セクハラをする人が、あなたから抗議され、時には蹴られることがあっても事態の深刻さを認識しないのは、そういう文化が職場にあるからです。また、セクハラの被害に遭っている女性看護師が、身をかわしているのも「事を荒立ててもいいことはない」という職場文化があるからです。  そのことを考えると、あなたが望んでいる「穏便な解決」は不可能です。セクハラを解消するためには2つのシナリオがあります。いずれにせよ、この男性から、いつ、どのようなセクハラを受けたかを時系列に書類にまとめ、発言はICレコーダーに録音しておく必要があります。証拠を揃えたら2つのアプローチがあります。  第1は、職場の人事当局に証拠とともにセクハラをやめさせるために実効性のある措置をとってほしいと申し出ることです。その際に、具体的改善がないならば弁護士と相談して、法的措置に訴えることも辞さないという意向を伝えることです。状況によっては、この男性は病院から退職することを余儀なくされるかもしれません。病院内では、あなたが男性を追い出したという噂が立つとは思いますが、そういうことを懸念していては、実効性のあるセクハラ対策はできないと思います。  第2は、あなたが転職することです。その際、理由としてセクハラの証拠を示せば、セクハラをした男性は叱責されます。看護師は需要があるので再就職の不安はありません。  どちらのシナリオが、あなたの気持ちに合致するかよく考えてみましょう。
’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数

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