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『いだてん』がついに視聴率3.7%でも、TV業界内の意外な評価とは

 宮藤官九郎のオリジナル脚本で制作統括に訓覇圭、演出に井上剛など、大ブームを巻き起こした連続テレビ小説『あまちゃん』(2013年)の制作陣が集結したことで注目を浴びた、現在放送中のNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(以下、『いだてん』)。
大河ドラマいだてん

画像:大河ドラマ「いだてん」公式サイト

 ところが、10月13日に放送された第39回で、平均視聴率が3.7%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と、これまでの大河ドラマのワースト記録を更新。同時間帯にラグビーW杯『日本×スコットランド』が放送される不運もあったが、シリーズを通して低視聴率の更新を続けており、NHKも頭を抱えている状況だ。  それでは、このような大惨事的な数字をマークしている『いだてん』をテレビ業界関係者たちはどのように見ているのか? 彼らに直撃して、本音を聞いてみた。

絶好調な裏番組と東京五輪の盛り上がりのなさにも原因が……

 大手制作会社でドラマのプロデュースを担当する40代男性のA氏はこう語る。 「まず、内容以前の理由が2つありますね。1つは、昨年の『西郷どん』もかなり視聴率は悪く、大河ドラマ離れが進んでいることは間違いありません。同時刻のいわゆる“裏番組”に『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)があるうえに、さらに昨年10月から始まった『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)もヒット中。完全に数字を奪われている状況です。これはNHKも予想外だったと思います」 「もう一つは、東京五輪開催へのメディアなどの盛り上がりが今一つということです。ほとんどの施設は建設中ですし、『いだてん』の主人公・金栗四三が出場を目指す「マラソン」に至っては、コース自体が東京から札幌へ変更になる可能性が出てくるなどてんやわんやの状態。こんなさなかに、1964年の東京五輪にまつわる歴史を知ろうというモチベーションになれないですよ」  しかし、「外的要因ばかりではない」と、制作会社でドラマ監督を務めるB氏は言う。 「そうは言っても天下のNHK大河ドラマなので、言い訳なんて通用しませんよ。まして、3%台は深夜番組のレベル。大河ドラマの保守的な視聴者に、クドカン(宮藤官九郎)が得意とする細かい伏線やさりげないセリフ、そして描く人物がコロコロと変わっていく群像劇がハマらなかった。これはある意味で仲良し集団になっていた『あまちゃん』の制作チームによる弊害。誰も口出しできなかったんでしょうかね。大河ドラマは、一人の主人公の成長をひたすら描かないと……」
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好意的な意見も…最終章は期待すべし
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