沢尻エリカ逮捕でまた…相次ぐ“降板トラブル”で裏方の苦労を業界人が語る
人気女優の沢尻エリカ(33)が、11月16日に自宅でMDMAの粉末0.09グラムのカプセルを所持していたとして、警視庁に麻薬取締法違反容疑で緊急逮捕され、メディア業界全体に激震がはしった。
20日現在、警視庁の尿鑑定で違法薬物反応が出なかったとされているが、2020年1月から放送される大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK、日曜午後8時~)について、制作サイドは沢尻を同作に出演させない方針を固めたそうだ。
同作は明智光秀(長谷川博己)を主人公にした歴史群像ドラマで、沢尻エリカはのちに織田信長(染谷将太)の正室となる帰蝶(濃姫)役。すでに10話分の撮影は終了しているが、沢尻のシーンを削るために撮り直すことになる。
かつてNHK関連のドラマ制作会社で働き、現在はフリーのプロデューサーA氏はこう語る。
「沢尻さんは大河ドラマだけでなくCMにも出演していたので、その損害賠償請求額は4億~5億円はいくだろうという話です。しかし、最も頭を抱えているのはNHKの大河ドラマ制作チームで、現在放送中の『いだてん』では、麻薬取締法違反のピエール瀧がキャスト変更になり、所得申告漏れの徳井義実(チュートリアル)は登場シーンを編集。視聴率もふるわない状況で、さらに来年の作品でもまた降板騒動か……と熱心な視聴者たちの信頼を完全に失っている状況で、史上最大の危機にあるのではないでしょうか」
さらにA氏は、渦中の代役キャストについて業界人ならではの情報を教えてくれた。
「沢尻さんの代役候補としてネットにはさまざまな憶測が広まっていますが、相当キャスティングに苦労していると聞いています。二階堂ふみさんや松岡茉優さんを推す声も多いですが、年間のスケジュールが空いているとは考えにくい。某キー局の情報通ディレクターから聞いたウワサでは尾野真千子さんや満島ひかりさんあたりを当たっているとか。2人は比較的小さな事務所やフリーですので、変なしがらみも少ない。まぁ、あくまでウワサですよ(笑)」
もっとも、尾野真千子は『麒麟がくる』に別の役(架空の旅芸人、伊呂波太夫)で出演するため「代役はありえない」という説もある。
またここ数年、小出恵介や新井浩文、成宮寛貴をはじめ、人気俳優の降板騒動が続いており、プロデューサーや制作会社スタッフ、脚本家たちがさまざまな被害を受けているという。
ここで、小出恵介の降板騒動の際に直接被害を受けた制作会社スタッフ(当時)に話を聞いた。小出恵介は2017年6月に週刊誌で17歳の女性との飲酒、不適切な関係をスクープされ、無期限の芸能活動停止になった(のちに不起訴)。
「明石家さんまさんがプロデュースしたNETFLIXオリジナルドラマ『Jimmy ~アホみたいなホンマの話~』で、当初は小出さんがさんまさん役を務めていたのですが、配信直前で事件が発覚。玉山鉄二さんを代役に立てて1年かけて再編集しました。
損害額でもかなりのモノでしたが、最もきつかったのは吉本興業さんと明石家さんまさんに対する謝罪でした……。もちろん激怒されることはなかったのですが、キャスティングを担当した会社や制作会社のスタッフは吐き気が出るほどプレッシャーを感じていましたね」
代役のキャスティングに苦しむ大河制作チーム
主役級の降板を体験したスタッフの嘆き
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テレビドラマとお笑い、野球をこよなく愛するアラサーライター。
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