男は自分の配偶者を何と呼ぶのが正しい? 妻、家内、嫁…
ジェンダーについての意識が話題になりやすい昨今、女性と結婚している30代前半以下の“若手”と呼ばれる男性は、自分の妻のことをどのように呼んでいるだろうか。日刊SPA!で「自分の配偶者の話を仕事で会う人や親しい友人以外の人にするとき、なんと呼ぶか」という内容で、18歳以上35歳以下の男性にアンケートを集計すると、以下のような結果となった。
1位 嫁 (35%)
2位 妻 (31%)
3位 奥さん (21%)
4位 家内 (4%)
4位 配偶者の名前 (4%)
その他 (5%)
アンケートでは、「『妻』と呼ぶと堅苦しくなってしまう印象があり、『奥さん』という呼び方をしている」、「仕事で会う取引先の真上の方と話す際は、正しい言葉を使うべきなので『妻』と呼ぶ」という意見が出た。なかには「『妻』とか『嫁』だと普通なので、『ワイフ』と呼んでいます」というその他を回答した人も。
「嫁」「妻」「奥さん」「家内」などさまざまな呼び方があると思うが、改めてどう呼ぶのが常識といえるのか。マナーとコミュニケーションの専門家である樋口智香子さんに話を伺った。
「たくさんある配偶者の呼び方の中で、純粋に自分の配偶者の女性を表すのは『妻』という言葉です。世間でよく使われている『嫁』は、息子の妻のことを親側からいう言葉で、自分の妻に対しては使いません。『嫁』の対義語が『婿』に当たることからもわかると思います。
また、『奥さん』は他人の妻を指す言葉。たとえば『部長の奥様が……』といった場合に使います。敬語の一種なので自分の妻には使わない方がいいでしょう。また、『女房』も配偶者の女性を表す言葉ではあるのですが、くだけた言い方であり、目上の人の前で使うには不向き。もともとは貴族に使えていた使用人を指す言葉でしたので、あまり使わないほうがいいでしょう」(樋口さん)
アンケートでは「妻」は堅苦しいのではという意見も出ていたが……。
「『妻』というと堅苦しい印象があるので、という理由で別の呼び方を選ぶ人が多いようですが、そんなことはありません。むしろ、正しい言葉遣いができているので好印象です。仕事で会う人なら、信頼感も増すはず。家庭のある大人の男性なのですから、堂々と『妻』と言ってください」
年代が上の人は「家内」という呼び方をする人もいる。それはマナーとしてはどうなのだろう。
「『家内』には妻という意味は一応あるのですが、本来は“家の中”という意味で使われます。たとえば『家内安全』という言葉にも使いますよね。あと“家族全般”を示すことも。1980年代などの時代には専業主婦が多くいたこともあり、それで妻が家にいる時間が比較的長いので、『家内』という言葉がマッチしたようです。50~60代の方はよく使う傾向がありますね」
「嫁」はNG 「奥さんは」他人の妻を指す言葉
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