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本田圭佑はなぜ2部リーグの降格チームに残留したのか?

子供の頃の体験がその後の人生を決定づける

 このように人生というのは大きな視点で見ると、子供の頃の体験が大きなスケールになって繰り返されています。逆に言えば、自分がこれまで誰にどんな影響を受けて、どんな決断をしてきたかに気づけば、いま抱えている悩みや、これから抱える悩みについて決断しやすくなるということです。  本田圭佑は自己主張の強い選手として知られていますが、単に我が強いだけではありません。発言や態度についてメディアやサッカーファンから受ける批判を受ける通りの人物で、本当にスタンドプレーにしか興味がなかったら、チームプレーであるサッカーで結果を出すことはできなかったでしょう。また、そもそもスタンドプレーが得意な人間はテニスやゴルフのような個人競技を自然と選びます。  小学生の頃の本田が中井から学んだ心情は「連帯感」です。チームスポーツは自分をアピールしつつ、周囲とも協力しなくてはなりません。「俺が、俺が」だけではうまくいかず、「どうぞ、どうぞ」だけでもうまくいきません。その両極端の間で自分なりのバランスを見つけることが求められます。  サッカーで人並み以上の結果を出している彼は、この自己主張と連帯感について、人並み以上に経験しています。だからこそ、彼は日本代表のことを「家族だ」と話したのです。自分の職場の同僚を「家族だ」と言えるかを想像すれば、彼のチームに対する思い入れの深さがよくわかります。  スポーツでもビジネスでも、何かを成し遂げようとすると、決断を迫られる瞬間が必ず訪れます。しかも、それは「こうすればいい」と割り切った答えを出せない内容ばかりです。その時に役立つのが、「人物の影響」です。自分がこれまで誰にどんな影響を受けて、何を決断してきたのか。これを思い出せば思い出すほど、「だから自分はこうしよう」と決断して、粘り強く行動できるようになります。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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