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東大の成績上位層が「自分は頭が悪い」と公言する合理的な理由

「今、知らないこと」は大した問題ではないが…

 それではなぜ「頭が悪い」と公言できる人は頭がよくなるのでしょうか? それは自分に何が必要か、何が足りないかを常に考えているからです。  仮に「自分は無敵である。自分の知らないことは何もない」なんて思っている人がいたとしたら、その人は絶対に「自分は頭が悪い」とは言わないですよね。 東大生 むしろ「自分は頭が悪い」と言える人は、自分に足りないものがあるとしっかりと認識できている人です。「自分はものを知らない」と公言するには大変な覚悟がいりますが、そうすることによって、知っている人に質問がしやすくなりますし、調べやすくもなります。  また、ものを知らないことを公言することで、恥をかかないためにも常に何かを知ろうとする姿勢が身につくこともあるでしょう。彼らは「今、知らないこと」自体は対して問題ではなく、「今、自分が知らないことに気づかないこと」こそが一番危険であると知っているのです。

なぜ東大生が「頭が悪い」と公言するのか?

 たとえば、僕の周りの東大生は、ほとんどの人が「自分はそこまで頭がよくない」もしくは「自分はそこまで物事に詳しくない」といいます。  これはもちろん自分の上位互換が溢れる知の殿堂で学びを深めているからこそ出る謙遜でもあるのですが、それ以前に「彼らは本当に自分がそこまで頭がいい」と思っていないのです。  なぜならば、彼らは必ず何かに対して「これってどういうことなのだろう?」という質問ポイントを見つけだしてしまうからです。現時点では自分にまだ欠けている点に気づき、自らの知識を深める機会を見出しているのにもかかわらず、「自分は頭がいい」などと公言する人はいません。  だからこそ、彼らは絶対に知ったかぶりをしません。むしろ、会話の最中に知らないことが出てきたら、必ず質問をして、それが何なのかを確かめようとします。
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東大の成績上位層に共通する行動パターンとは?
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