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「中田翔は特別待遇。普通はクビだ」野球記者が語る球界の暴力と不祥事処理

窃盗現場を選手が撮影

 この記者によれば、窃盗騒動と暴力事件はさして珍しいことではないとも。 「数年前、とある球団に育成契約で入団した選手が窃盗事件を起こした。その選手は毎日のようにパチンコ屋に通っていて、選手たちの間で『あいつ、よくカネが続くな』と噂されるくらいだったんだとか。  だがその頃、選手たちの間でもう一つ話題になっていることがあった。それは財布からカネが減っていることが多々あると。そこである選手が寮の部屋に携帯のカメラをビデオにして食事に出かけたところ、例のパチンコ好きな選手が部屋に入ってきてカネを抜いているのがバッチリ映っていたというんだ」  その後、この一件は球団の知るところとなり、シーズン終了後にこの選手は球団を去ることになった。

シーズン途中に解雇しないワケ

 だが、れっきとした犯罪行為を行っていたにもかかわらず、シーズン途中でクビになることがないとは、大甘裁定ではなかろうか。この点についてある球団関係者は「それは最後の温情だった」と指摘する。 「球団としても自分のところで窃盗があったなんて分が悪い。シーズン途中でクビにすればマスコミに騒がれて、さらに管理体制の不備や指導不足を指摘されたりで頭の痛いネタになる。  シーズン終了を待って契約を打ち切れば、それ以上のツッコミは入らない。それと、窃盗でプロ野球選手をクビになったとあれば、その後の人生はまずもって明るいものにはならないでしょう。球団としては、その選手に対する最後の温情だったんじゃないか」
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体罰、暴力を禁じた落合博満
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