空き家増加で世田谷・目黒・港区の戸建てに住むチャンス到来!?
総務省が2008年に発表した数字によると、東京都内での空き家の件数は、なんと75万戸もあるという。高齢化が進み、もともと住んでいたオーナーが老人ホームや子供家庭に引き取られ、誰も住まなくなっているのだ。都内の空き家のうち、賃貸・売却用に使われているのは68.1%の約50万戸。そのほかは特に活用もされず、そのまま放置されているものが多い。
だが、「そんな古い空き家物件が、今後、賃貸用としてさらに掘り起こされていくだろう」と話すのは、不動産情報サイト・ウィキルームス(http://kariru-kodate.com/)の風戸裕樹氏だ。これまで賃貸といえばマンションやアパートが一般的だったが、「戸建て需要も高まっている」という。
「特に築数十年の古い物件の場合、賃貸用にするには多額の改装費用がかかるので、相続した人がそのまま放置するケースが多かったのです。不動産会社も扱ったところで儲からないし、市場に出回ることはほとんどなかった。けれど、最近ではシェアハウス人気の高まりもあり、『戸建てに住みたい』という方も増えています。これまでは戸建て賃貸自体がメジャーではなかったが、そういった需要や、さらに空き家自体がどんどん増えているので、今後は古い物件の”掘り起こし”が進むのではないでしょうか」
◆借りられる空き家は、世田谷、目黒、港区にも
では、賃貸用の空き家物件はどこに多いのか?
「世田谷区、目黒区、港区にも多いですよ。広尾や麻布といった、高級なイメージの強いエリアでも、外苑通りを一歩入れば古い建物が密集しているエリアが点在しています。外見は古くても、”良いオーナー”が所有していればリフォームしていることもあるので、意外に掘り出し物的な物件も多いのです」
そのなかの一つを内覧してみた。
東急目黒線の武蔵小山駅から徒歩7分のこの物件は、木造3LDKで築35年だという。外観は確かにお世辞にもきれいとは言えないが、中は全面リフォームされて、きれいになっている。
これで家賃は月13万8000円。戸建て賃貸の家賃相場は月15万~20万円がメインなのだそうだが、なかには10万円をきるものや、50万円以上という高級なモノもあって、かなりピンキリらしい。
「元々は外国人向けに販売された高級物件が、震災後に退去する人が相次いで空き家になってケースも増えています。とんでもない大きな豪邸でも、実は空き家で賃貸に出されているものが少なくありません」
また、風戸氏は次のように続ける。
「ずっと都内在住だと、戸建てに住んだ経験のない人も多い。そういったお客さんが『家を買う前に、戸建てに住む感覚を知りたい』と借りる場合も多いのです。空き家がこのまま増えれば、業者にとってビジネスチャンスも増えるわけで、今後はもっと”再活用”が進むでしょう」
戸建て物件には、庭や駐車場が付くというメリットもある。都内で庭付き一戸建てに住むことは夢のまた夢と思っていた人でも、意外にリーズナブルに手に入れるチャンスかもしれない。<取材・文/秋山純一郎>
- 床や壁は前面改装済みできれい。路地裏という立地のわりに日当たりもいい
- 水まわりも真新しい設備になっていた
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