いま、タイは和食ブーム! 進出一年目で吉野家も定着
牛丼チェーンの「吉野家」がバンコクに来てから一年が経過した。一部日本人からは「日本と比べて味がやや濃い」という意見もあるが、概ねおいしいと好評だ。
伊勢丹デパートが入居する吉野家セントラル・ワールド店に行ってみた。
タイは日本とは違い、テーブル席で一般レストランのようにメニューから注文する。牛丼が並で109バーツ、大盛りで139バーツ、味噌汁と飲み物、サラダ付きセットもあった。牛丼以外では豚天丼(99バーツ~)、豚生姜焼き丼(139バーツ)なども。(1バーツ≒2.5円)
注文後およそ5分で牛丼がテーブルに運ばれてくる。日本流の「早い、安い」ではないようだが、見た目は日本と変わりはない。ただ、唯一気になったのはご飯の量。並ってこんなに少なかっただろうか。タイ人は1食1食の量が少ない。一緒に行った記者の娘、5歳児が完食できる量だ。タイ人向けにこの量なのだろうか。客も見てみると1組日本人親子がいただけで、ほかの11組はタイ人だった。
実は、ここ数年、味つけの濃いタイ料理と比べ薄味なため、10年前まではタイ人にはほとんど見向きもされなかった和食がタイでブームになりつつある。和食の店がメディアに紹介されまくり、若者の間で「和食ってイケてる」という風潮ができている。
2008年に進出してきた「カレーハウス・ココ壱番屋」も、当初は在住日本人から「すぐに撤退するだろう」という冷ややかな視線が注がれていた。その理由はタイ人はカレー・スパイスが苦手だったからだ。タイ人の耐性は唐辛子の辛さだけだったのだ。
しかし、それが進出4年の今、店舗数が19店舗にまで拡大し、大成功を収めている。これについて、日本人男性と結婚したアピンヤさん(32歳 女性・主婦)が言った。
「最初はどうしてもだめだったけど、何度か食べているうちに慣れてきちゃった。家でもカレーを作るのよ。でも、甘口が好きなんだけどね」
2005年に1号店をオープンさせた「大戸屋」の場合も、オープン当初は日本と同じ味に多くのタイ人が首を傾げていた。日系商社に勤めるソムさん(32歳・女性)が「大戸屋」の第一印象を語る。
「初めてのときは高いし、味はほとんどしないし、これだったら『フジ』のほうがいいって思ったことを憶えているわ」
「フジ」とは「フジ・レストラン」のことで、タイ全国に展開する日本食レストラン。味がタイ人好みになっている人気店。定食が250バーツ(約625円)前後の「大戸屋」に比べ、半額くらいの料金だ。
そんな酷評されていた「大戸屋」だが、今では31店舗(食事処のみ)を構えるようになっている。
そんな日本食ブームの背景に、実はタイ人の味覚の変化があるという。
⇒【後編】に続くhttps://nikkan-spa.jp/265122
和食ブームのタイ、その理由は「若者の●●離れ」!?
<取材・文/高田胤臣>
髙田胤臣(たかだたねおみ)。タイ在住ライター。初訪タイ98年、移住2002年9月~。著書に彩図社「裏の歩き方」シリーズ、晶文社「亜細亜熱帯怪談」「タイ飯、沼」、光文社新書「だからタイはおもしろい」などのほか、電子書籍をAmazon kindleより自己出版。YouTube「バンコク・シーンsince1998│髙田胤臣」でも動画を公開中
髙田胤臣(たかだたねおみ)。タイ在住ライター。初訪タイ98年、移住2002年9月~。著書に彩図社「裏の歩き方」シリーズ、晶文社「亜細亜熱帯怪談」「タイ飯、沼」、光文社新書「だからタイはおもしろい」などのほか、電子書籍をAmazon kindleより自己出版。YouTube「バンコク・シーンsince1998│髙田胤臣」でも動画を公開中
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