雑学

<佐村河内&小保方>2人に学ぶオヤジの極意

― 木村和久の「オヤ充のススメ」その2 ―


木村和久 前回オヤジが色気づき、経済活動を活発にさせ、アベノミクスをもたらしたと書きましたが、あながち冗談ともいえないんです。例えば全国100万人のオヤジが、年間100万円使ったとしたら、それだけで1兆円の経済効果をもたらします。

 そんな100万円もといいますが、ちょっと色気づいて、チャイルドシートを装着した国産ワンボックスカーから、フォルクスワーゲンあたりに変えたって200万円程度の消費になります。お金の使い方はピンキリで、場末のスナックで飲んでも5000円ぐらいかかりますし、銀座で豪遊すれば1回で10万~20万円の世界です。とてもざっくりしていますが、遊んだら遊んだで、反省しながら家庭サービスをやってしまう人もおり、そういうすべてをひっくるめてなら、年間100万円ぐらい使うかな、と。

 もちろん20万円ぐらいの人もいれば、年間1000万円ぐらい使う人もおり、その平均を取って算出したのです。

 すべての経済活動の源は、恋愛か恋愛もどきのことです。強いオスが、綺麗なメスを追わなかったら、誰も宝石や綺麗な服を買わなくなって着飾らないし、食事もレストランなんて、もってのほか。ファミレスかラーメンあたりで済ますでしょう。そう考えるとED薬って凄いなと、つくづく感心させられます。なにしろモテない君すら風俗に目覚めて、佐々木希に出会うからって、それは映画の話だってば。

 さて本題、週2回ぐらいこのコラムを書かせて頂きますが2本目は、時事ネタをメインにオヤジ目線で、世の中のニュースや話題を切って行きたいと思います。

 この時期、絶対語らないでいられない人物は、やはり佐村河内さんと、小保方さんです。この2人をピックアップして、オヤジが切ります。

◆謝罪しているようで謝罪していない

記者会見

記者会見では新垣氏を攻めることで、自己正当化を図った佐村河内氏。その秀逸な記者会見からは学ぶことも多い!? ※写真はイメージ

 まずは佐村河内さん。オヤジ的目線で見ると、いろいろ教訓となる振る舞いをしており、はっと気づかされることが多いです。もちろん、あと1年ぐらいして騒動が収まったら言うべきことかも知れませんが、あえて今、冷静に佐村河内さんを見てみたいです。

 まず敵ながらあっぱれって、敵ではないが、あの記者会見の堂々とした振る舞いは立派過ぎて、こっちがひっくり返ります。よくぞここまで悪びれるでもなく、登場できたと誉めてあげたい。そもそもそんなにテレビに出ている人ではないです。しかも全聾と偽り、作曲もゴーストに任せてという、絶対絶命の状況で、もし我々がその立場にあるとしたら、いいとこ猪瀬元都知事ぐらいの汗だく記者会見が関の山だったでしょう。

 佐村河内さんは一滴の汗も垂らしてない、むしろ興奮して挑戦的です。あのように謝っているようで、全然謝ってないやり方ができるのは、タダものじゃないです。

 我々おじさん世代は、自分に非がなくても謝らなければならないことが多々ります。その時佐村河内さんの記者会見を思い出して欲しい。あそこから得れる教訓は、ずばりこれです。

<攻撃は最大の防御なり>

 新垣さんを攻めることによって、自分のマイナス部分がいつのまにか消去されている。これは凄いロジックですよ。責任転嫁ともいうけど、怒りが凄くてマスコミは、佐村河内さんの犯したことを追求し得ないでいる。しかも、この会見を最後に、もうマスコミには出ない宣言をしているから、もはや「天の岩戸」は閉ざされたも同然。逃げ得になりそうな雰囲気がなきにしもあらずです。

 一方新垣さんとの確執ですが、佐村河内さんの肩を持つつもりはないが、彼が怒るのも無理ないと思います。だってお互い18年間に渡って、毒まんじゅうを食って、ズブズブの関係だったわけでしょ。なんで今、ここで2人が築いたユニットを壊すかね。単にユニットを解散するだけならいいが、過去18年に渡ってやってたことを、全部世間にバラすって、いったい何がそうさせたのか、新垣さんに聞いてみたいですよ。

 常識的に考えれば、新垣さんは「俺は降りるから、あとはよろしく」ぐらいで、去ればいいものを。佐村河内さんは新垣さんに、今までの貢献料か口止め料か知らないが、その類のお金を渡して、次のゴーストを探せばいいだけの問題だったのに。

 佐村河内さんの嘘偽りの人生を全部消してやるって、共犯者の新垣さんがやるか? ゴーストという、下請けの立場の方が強くなるっていうのも、不思議な力関係ですけどね。

 そんなわけで、記者会見にひとまず出た佐村河内さんは、莫大な損害賠償を請求されそうな状況から、逃れることに成功したようにも見えます。第二幕の相手は、レコード会社か、あるいは新垣さんなのか、彼の今後の危機管理能力を見ていきたい。

◆小保方さんが世間に投げかけた3つの問題提起

 さてお待ちかね小保方さんだが、もう相当叩かれまくっているので、あまりにも可哀相過ぎます。そろそろバッシングを辞めてもいいんじゃないですか。すでに社会的制裁は充分過ぎるほど受けているのですから。

 コピペ問題、論文データ改ざん問題に始まって、最近は色仕掛けのオヤジ殺しとまで言われているけど、彼女が図らずも世間に投げかけた問題提起は、素晴らしいものがあります。おおよそ3つあるので紹介したい。

(1)絶対的権威だったネイチャー誌に、案外するっと論文を通してしまった実力。チェック体制の甘さを露呈させました。

(2)理化学研究所の脇の甘さ。STAP細胞の検証に1年はかかるという、摩訶不思議な中間報告。誰もSTAP細胞の存在を確信できていないのか。莫大な予算を司る公的研究機関の危うさ、脆さを露呈させてしまった。

(3)レポートや論文のコピペ文化の隆盛に警鐘を鳴らした。

 とまあ小保方様は、自らを犠牲にして、スキャンダルの渦の中に身を投じ、社会のひずみ、弊害を世に問うたわけです。

 小保方さんは非常にチャーミングな女性です。誰かに雰囲気が似ているなと思っていたが、最近ようやく誰に近いか気づきました。アヤパンこと高島彩アナウンサーに、丸顔でロリコンチックな部分が、そこはかとなく似ているかなと。おじさん的には、もろ低め直球ストライクな人が多いんじゃないですか。

 でも、急に雲隠れせざる負えない状況になったので「アヤパンの劣化版」という表現が妥当なところですか。決して嫌いじゃないですよ。例え割烹着やムーミン好きが演出だとしても、それはそれで、いいんじゃないですか。彼女が元気になって、また登場するのを待ちましょう。

 サリンジャーも「ライ麦畑でつかまえて」で言ってるじゃないですか。

「畑で遊んでいる子供たちが、気づかずに崖っぷちに落ちそうになったときに、捕まえてあげれるような、そんな人間になりたい」とね。

 今崖っぷちなのは、小保方さんだ。

 我々は落ちないように、遠くから見守ろうではありませんか。

■木村和久(きむらかずひさ)■
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦

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