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オープンした「911記念博物館」にNYっ子が激怒

モダンな外観の911記念博物館

モダンな外観の911記念博物館

 ニューヨークのワールドトレードセンターなどを狙った同時多発テロから13年。

 ツインタワーとして親しまれたあの高層ビルが崩壊する2001年9月11日の光景は今も記憶から拭い去れない人が多いだろうが、そんな悲劇的テロ事件現場のグラウンドゼロに5月21日、911記念博物館がオープンした。総工費7億ドル(約710億円)のモダンなデザインの建物は大きな話題になり、オープニングセレモニーはテレビで生中継されたほど注目を集めた。

 ところが、そんな注目の記念博物館が、実は密かに炎上中なのだという。あまりにさまざまな批判を浴びせられ、大変なことになっている。

 まず大きな批判の対象となっている1つは、その入館料だ。911記念博物館は、大人1人が通常24ドル。ニューヨークのマンハッタン内にあって規模の大きい現代美術館(MoMA)やアメリカ自然歴史博物館もそれなりの入館料を設定している(MoMAは大人25ドル、自然博物館は大人22ドル)のだが、この911記念博物館と同等の規模ならせいぜい20ドルかそれ以下といったところだ。しかもこの博物館は悲惨なテロ事件を記念したもので犠牲者への追悼の意味が込められているわけで、通常の美術館、博物館ビジネスとは違う。それが24ドルもの入館料を徴収するとはどういうことか、と疑問の声が上がったのだ。

 さらに博物館の中にはアルカイダに関する映画を上映する展示室があるのだが、こちらも批判の対象になっている。映画は6~7分間にまとめられた「アルカイダの隆盛」というタイトルのもので、911の同時多発テロが起こったのはイスラム教の影響であるといわんばかりの内容になっているため「イスラム教をやり玉に挙げ、ミスリードしている」という強い批判が起こっている。

 来館する客に対する規制が多すぎるという批判もある。博物館の入り口には「来館のルールと決まり」という大きな看板が立っており、禁止事項と持ち込み禁止品が書かれているのだが、これが15項目もあるのだ。「敷地内で聴衆が集まるようなパフォーマンスをしない」「サイクリングやスケボーなどの運動禁止」「禁煙」などはわかるが「パウダー状、または液状の石鹸を持ち込まない」というなぜ禁止なのよくかわからないものもあり、首を傾げる人も少なくない。

 そして、もっとも激しい批判の集中砲火を浴びているのが、博物館にあるギフトショップ、カフェ、イベントスペースである。

 果たしてどんなものが批判の対象になっているのか? ギフトショップで非難轟々だった商品についてはに後編にて。

※【後編】炎上中のNY911記念博物館。非難轟々のグッズデザインとは?
http://nikkan-spa.jp/653356

<取材・文・撮影/水次祥子>




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