雑学

東京銀座で開催中の石巻復興バーで“生のホヤ”を堪能

― 木村和久の「オヤ充のススメ」その20 ―


石巻復興バー 実は石巻生まれの、石巻育ちなもんで、東日本大震災のときはほんと大変でした。日ごろ柔らかめの記事ばかり書いてるので、違和感があると思いますが、たまにはこういうのにもおつきあい下さい。石巻市に「復興バー」というお店がありまして、連日大賑わいの盛り上がりを見せています。やっているのは「一般社団法人ISHINOMAKI2.0」という組織で、代表は松村豪太君という地元の青年です。彼は地元のためにイベントを開いたり、工房をやったり、最近はシェアハウスも始めて大活躍です。

 その復興バーが、去年からだけど、夏の期間限定で約1ケ月臨時の店をオープンさせている。場所は東京銀座7丁目の虎屋ビル。あの老舗の虎屋ですよ。よくまあこんな一等地を借りることが出来たこと。石巻の人間もなかなかやるじゃないか。

 実際中央通りの虎屋ビルに行ってみると、いつも通りの通常営業で、復興バーの気配は全く感じられない。実は復興バーの入り口は、同じ虎屋ビルでも裏側にあるのだ。ぐる~と回って銀座のクラブが並ぶエリアの方に回ると、ギャラリーと貸しスペースがあり、そこで復興バーが営業している。1階は復興関連のギャラリーとなってて、そこで2500円分のチケットを買う。そのチケットを持って、地下1階の復興バーに行くという寸法だ。

 地下1階はバーというか、小さな居酒屋みたいになってて、すでに2回行ったけど、足の踏み場もない盛況ぶりだ。というのも、毎日日替わりでマスターが変わるシステムになっていて、その担当マスターは、必死になって動員をかける。だから私も同級生やら幼馴染みから、その日出るから店に来てって言われまくり。キャバ嬢の営業じゃないんだからさ。

 賑わっているのは結構だが、じゃなにが旨いのか。石巻名物は鯨関連はもちろん、冬は牡蠣だし、新鮮な魚は沢山ある。とくに最近は関サバに対抗して金華山サバなるものをブランド化して売り出している。しめサバのマリネは絶品だったですよ。

 その数ある名物の中で一番のオススメは、この季節ならではの「ホヤ」です。え~あのエイリアンの卵みたいなもの良く食べるなあ、信じられないという方もいるが、多くの人は、本当のホヤの味を知らない。私も何度か東京でホヤを食べたが、異常にしょっぱくて食えたもんじゃない。ホヤはやっぱり生で食べるに限る。その点、復興バーで出している「生ホヤ」は、昔食べた頃の味となんら変わらない。みんなもホヤを食べていたから、復興バーの人気商品なのではないか。

 だいたい子供の頃、ホヤ売りが毎朝やって来て、子供が小銭を持って走って買いに行くのが日課だった。ホヤだけを売るんだよ、それだけ石巻はホヤとは切っても切れない関係だったのだ。

 ホヤを「海のパイナップル」という人がいるが、なかなかいい表現だと思う。生のホヤは複雑な味がして、なんとも言い表せない。どんだけ凄いかって話を紹介しておく。

「ホヤの味は五味といって、甘い、辛い、苦い、酸っぱい、塩辛いの5つ全部入っている。だからホヤを食べて、五味をそれぞれ確認し、自分の舌を鍛えた」

 このようにテレビで言ってた人は、オテル・ドゥ・ミクニのオーナーシェフ、三国清三さんだ。三国さんは北海道の増毛という街で育ち、やはり子供ころからホヤを食べていた。そのホヤが、ミクニさんの舌を鍛えたというわけだ。

木村和久

木村和久

 どうです、一度復興バーに来て、生のホヤを堪能し、自分の舌を鍛えてみてはいかがでしょうか。

●石巻復興バー、7月19日まで
中央区銀座7-8-17
虎屋銀座ビルB1F&1F
月~金 17時~22時
土曜日 14時~22時
日曜休み

■木村和久(きむらかずひさ)■
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦




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