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セレクトショップ販売員の「ブランド品」横流しの手口

1人の出入り業者によって持ち出された個人情報により、200億円もの損害を被ったベネッセコーポレーションを引き合いに出すまでもなく、いつの世にも、どんな組織にも不良社員は存在する。個人情報や企業情報の漏洩、商品の横流し、収賄にキックバック……その手口はさまざまだ。サラリーマンとして越えてはいけないラインを軽々とまたぐ“脱法社員”の生態に迫った!

◆狙うはブランド物。足がつかない裏ワザで限定商品を横流し

【セレクトショップ販売員】安藤奈央氏(仮名・29歳)

【セレクトショップ販売員】安藤奈央氏(仮名・29歳)

「“年間10億円の万引被害が出ています”という社内報を読んで、みんなやってるんだって逆に安心しました(笑)」

 そう話す安藤奈央氏(仮名・29歳)は、大手セレクトショップ勤務のオシャレガール。ドット好きの可愛らしいファッションセンスとは裏腹に、店内の商品を横流して儲ける“コソ泥”の顔を持つ。

「狙うのは高く売れるハイブランドのシーズン限定商品ですね。各シーズンの頭は店内も忙しく万引被害も多くなる。そのドサクサに紛れてバックルームから商品を段ボールに詰めて彼氏の家に配送しちゃいます。配送伝票? トイレの汚物入れにポイです(笑)。商品の移動は毎日あるし、1枚ぐらい伝票がなくてもバレません」

 そうして外に出した商品はブランド古着の専門店に売却するか、代行業者を通じてネットオークションに出品する。

「先輩が万引した商品を自分で出品して、会社に見つかって懲戒解雇になっていたので、私は代行業者を使っています。足がつかないように慎重にやって儲けは月に10万円ぐらいかな。最近はバックルームにも監視カメラが付いてしまったのでやりづらいですが、死角でコソコソやってます」

【セレクトショップ販売員】
服飾の専門学校卒業後、20歳で憧れだった某大手セレクトショップ店員に。正社員として店長にまでなったが給料は上がらず、ボーナスもナシ。社内競争に負け40歳を過ぎて売り場に戻ってきた先輩を見て将来を悲観中

<中村得郎弁護士の見解>
商品を盗んでいますから、窃盗罪に該当します。会社に見つかった先輩が懲戒解雇になっていますが、これは妥当。ちなみに、もし仮に持ち出した人間が、管理する立場にある店長などであれば、窃盗罪ではなく横領罪に該当します

<推定される判決>
懲役1年/執行猶予3年

【中村得郎弁護士】
東京新宿法律事務所代表。労働問題、遺言、相続、離婚など、個人の法律問題を主に取り扱う。http://www.shinjuku-law.jp/

※推定される量刑はあくまでも目安であり、その他の情状事実によって大きく異なります。

イラスト/西アズナブル
― [脱法サラリーマン]の悪知恵白書【3】 ―




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