会社の福利厚生を利用して不倫旅行…バレて社内で後ろ指
―[セコすぎる[偽造・偽装]事件簿]―
カード明細を切り貼り、日付を巧妙に書き換え……みみっちい「偽造・偽装」を重ねるのは、どこぞの地方議員たちのみにあらず。小銭・小利益を得るための、ある意味、熱意とマメさに溢れる人々の手口を探ってみた
◆名刺、離婚届、健保異動届も偽造。虚言を重ねた果ては……【恋愛編】
恋愛に嘘はつきもの……とはよく言ったもので、いろんなエピソードが続々と集まった。
「友人の男性、Aさん(33歳)は、“社長”という肩書をエサに婚活パーティで女漁りをしている。でも実際は日雇い派遣で働いており、名刺の住所も格安のレンタルオフィスでしかない。本人は『面白いように引っかかる。おかげで風俗要らず』と自慢しているが、女性からクレームがあり、出禁になったパーティもある」(35歳・男・メーカー)
「結婚詐欺で訴えられないように金品は受け取らないし、プロポーズっぽいセリフも言わない」と、その手法も徹底しているAさん。しかし、男女の関係で嘘をつくのが当たり前になると、いつトラブルに発展してもおかしくない。
「10歳年上の既婚男性N(49歳)に交際を迫られ、離婚も決断している、と私の目の前で離婚届に署名、捺印してくれました。でも、すべてが嘘だったんです」(38歳・女・通信)
半信半疑だった彼女を信じさせるため、男性は離婚届を共通の知人の前で書き、健康保険の被扶養者から家族を外すため総務へ提出したという届けのコピーまで持ってきた。もちろんニセだった。
「それで信用して婚約したのですが、1年ほどたった頃、『少し関係をクールダウンしたい』と言い出して、彼は一旦、実家に引っ越すことに。でも言動が怪しかったので、彼が引っ越しの見積もりを依頼したという業者に問い合わせると、そんな事実はなく、見積書も偽造と判明。本当は妻のところに戻っていました」(同)
結局、共通の知人がNの会社に通報、閑職に追いやられたという。
「数々の嘘の書類を用意してまで、一体どうしたかったのだろう」と彼女は首を傾げる。偽造・偽装の域を超えた、もはや虚言癖である。
また、会社の制度をせっせと利用して不倫に励む男性も。
「ウチの会社は家族向けの福利厚生で、夏休みに宿泊した際の領収書を提出すると、3000円の休暇補助金が人数分支給される。そこで社員のKさんは、同行した家族欄に83歳の父親の名前を記入。でも実際は不倫相手と旅行していたのです。しかも宿泊先は『●●の丘』という、いかにもカップルが行きそうな避暑地のペンション。たった3000円のために、会社に不倫がバレたセコい男と笑われていました」(49歳・男・教育)
会社の制度を利用することは不倫にはリスク。ドキッとした人が、意外と多かったりして!
― セコすぎる[偽造・偽装]事件簿【6】 ―
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