“ゲームの中に入って楽しむ”バーチャルリアリティ・ゲームの魅力とは?
“ゲームの中に入って楽しむ”という、ゲームファンなら誰しも一度は夢に見た世界が、いよいよ現実のものに。そのカギを握る“VRシステム”に迫る!
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◆急成長を遂げるVRシステムの人気が東京ゲームショウで爆発
9月17日から20日にかけて、千葉・幕張メッセで開催された東京ゲームショウ2015。4日間で、歴代2位となる26万8446人もの総来場者数を記録したこの一大イベントで、特に来場者の注目を集めたのが“バーチャルリアリティ(VR)システム”だ。
VRシステムとは、映像や音響効果を組み合わせて、人工的な現実感を生み出す技術のこと。ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア(以下、SCEJA)のプレイステーションブースでは、PlayStation4(以下、PS4)とPlayStation Cameraを組み合わせることで、ゲームの世界に入り込んだかのような体験が楽しめるPlayStation VR(以下、PS VR)のコンテンツを10タイトル展示。『ファイナルファンタジーⅩⅣ:VRタイタン討伐戦』や、『真・三國無双7 VR DEMO』など、初出展となるデモも多数用意され、国内外のメディアやユーザーで賑わった。
「PS VRを体験された方からは、これまで味わったことのない、ゲームの中にいる感覚が体験できたと、非常にポジティブなご意見をいただいております」と教えてくれたのは、SCEの戦略・商品企画部に所属する高橋泰生氏。
「国内外でVRに対する関心は高まってきていると感じます。世界中でPS VRを体験いただいていますが、ゲームの中に入っていくというまったく新しい感覚に、一様にポジティブな反応が見られます」と手応えを感じていた。
◆クリエイターも期待するPS VRの魅力とは?
では、サードパーティのゲームメーカーは、VRをどのように考えているのか。いち早くPS VRの技術デモ、『サマーレッスン』を開発したバンダイナムコエンターテインメントの原田勝弘氏は、「PS VR自体は、すばらしいハードです」と断言した。
「VR ヘッドマウントディスプレイ(以下、HMD)業界は、この2年間大きな話題を集めつつありますが、話題のほとんどがハードやテクノロジーに集中しています。つまり、ソフトメーカー側の専用コンテンツへの投資がまだ進んでいないのですが、PS VRは“ゲーム専用機”という点が、有利に働く可能性を秘めています」
ゲーム専用機のため、PS VRに期待する客層がほかのプラットフォームと比べて見えやすくなり、客層が見えやすければ、作り手は“狙いやすい”というわけだ。
「客層を狙いやすいとコンテンツが揃う速度は加速しますから、ここを最大限生かすことができれば、PS VRがPS4の売り上げを加速させるだけでなく、VR HMD業界での中心的役割を担うことも可能になるかもしれません」
PS VRへの可能性に期待を寄せつつも、盛り上がりに関して原田氏は、「2~3年前と比べて“ようやくコア以外の一般層に対して、いくつかのニュースが届くようになった”レベルだと思っています」と冷静だ。また、ゲームコラムニストとして活躍する卯月鮎氏も、「PS VRのヒットのカギとなるのは、価格とコンテンツの充実度。あとは、アピールの方法です。基本的に、HMDを装着した人以外には、どう見えているのかが伝わりにくい機器なので、量販店での試遊や体験会などが重要となりますね」と分析する。
高橋氏によると、「PS VRは’16年上半期の発売を目指し開発していますが、発売する地域や価格は未定です」とのこと。発売までにその魅力が広く浸透すれば、ゲーム業界の救世主になりそうだ。
●PlayStation VR
“Project Morpheus”改め、PS VRとして登場。本体のVRヘッドセットを頭部に被ると、迫力のある3D空間がプレイヤーを取り囲み、頭部の動きや位置に合わせて映像が360度全方向にリアルタイムに変化する。価格などは未定
<ゲーム業界の有識者>
【高橋泰生氏】
SCE 戦略・商品企画部。「PS VRがPS4の魅力を高め、コンテンツの幅が広がることで、ゲーム体験をさらに豊かにしてくれると思います」と期待を寄せる
【原田勝弘氏】
バンダイナムコエンターテインメント。『鉄拳』シリーズなどのプロデューサー。「いくつかのジャンルで、VR HDM用のタイトルをいつでも作れる感覚はある」と豪語
【卯月鮎氏】
ゲームコラム二スト。ゲーム雑誌の編集を経て独立。ゲームの紹介やコラム、書評などで活躍。詳細は、 http://differenceengine.blog109.fc2.com/
取材・文/黒田知道
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